- ヒトリシズカ/誉田 哲也
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5つの殺人事件。
果たして刑事は真実を見たのか?
果たして女は幸せだったのか?
木を見て森を見ず――
細部に注意しすぎ、肝心な全体を見失うことのたとえで、
事件捜査において、最も避けなければならないことである。
この小説に登場する刑事は皆、
これを徹底し犯人を逮捕していく。
だが、彼らは気づかなかった。
その森が予想以上に大きく、深いということに……。
今、注目を浴びる著者の連作警察小説。
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
何と言おうかな……。
「面白くない」は言いすぎだろうと思う。
けど素直に「面白かった」とも言い難いというか。
一気に読めはするんだけど、
読んでてグッと来たとか衝撃!ってことはない。
ただ読んだだけ、という感じのまま終わっちゃって。
何よりシズカがどうにもピンと来なくて。
元来の気質に環境が加わったことで
ああなってしまったんだろうと思うんだけど、
その衝動なり冷静な悪意なりを環境も変った中で
十年も二十年も持続できるものだろうか、なんて思ってしまう。
何か目的のために敵を排除する、ってだけならともかく、
人を操るとか命を奪うことそのものが目的に見えたりもするんだけど、
そのわりにあっさりな感じがしたり。
やったことの大きさに比べて、
シズカから感じる歪みだとか負のエネルギーが弱いというか。
心情的には良かったと思う部分もあるんだけど、
結局シズカはヒトリでもなかったわけだし。
それがますますピンと来ない理由でもある。
まして最後はああいう展開だから余計に。
何だかモヤモヤ。
とここまで書いて検索してみたら
「ひとりしずか」って花の名前なんだ。
知らなかった。。