- BT’63/池井戸 潤
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灰色にくすんだ空。
そして、自分を包み込んでいる地鳴りのようなエンジンの音。
何十台と居並ぶトラックのディーゼル・エンジンが
アイドリングをしている。
ブルン、ブルンと大地を揺るがし、空気を震わせながら。
「デコンプレバーを引け!」
突然の胴間声に耳を塞ぐ。
どこから聞こえてきた?
まるで自分の内側から発せられたように聞こえたが。
俺は俺だろ。
じゃなかったら、俺は……誰だ?
「デコンプレバーだ!」
また聞こえた。
息の塊が喉元を込み上げていく。
だが、自らの絶叫は聞こえなかった。
代わりに聞こえてきたのは、さっきの胴間声だ。
「どけ。俺が代わる」 <本文より>
「これぞブロックバスター!」
喪失感、タイムスリップ、疾走するボンネットトラック…
現在と昭和30年代をクロスオーヴァーする
壮大なエンターテインメントついに刊行
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★★☆
少々3つ寄り。
2日掛かったのは単純に長かったからで
読んでる間は面白い。
ただ、後々こうして感想書こうとしたときに
「これだ!」って特に残る印象がそんなにない。
今までに読んだ池井戸さんとはちょっと印象違うんだな。
危機に陥った会社を救うために奔走するのかと思いきや。
どちらかというとそれを期待してたんだけど。