- 魔球 (講談社文庫)/東野 圭吾
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春の選抜高校野球大会。
優勝候補・亜細亜学園を相手に、1対0とリードした開陽高校は、
9回裏二死満塁のピンチに追い込まれた。
開陽のエース・須田武志が、
この局面で四番打者に投じた最後の1球とは?
また、捕手で主将の北岡明は、なぜ愛犬と共に殺されたのか?
フレッシュな感覚と緊密な構成で、
人間心理の光と影を描く気鋭渾身の長篇推理。
――――― 「BOOK」データベースより
個人的評価 ：★★★★☆
野球に関しては大した知識もないし、
さほど興味もないし、でほんの少し躊躇もあったんだけど
読んでみれば知識や興味の無さも問題にはならなかった。
残酷な話だな…、と思ってしまう。
描写がグロテスクだとかそういうことじゃなくて。
ネタバレにならないようにと思うので、
あまり詳しいことが書けないから難しいんだけど
犯人のしたこと（手紙に書いたこと）は残酷だと思う。
それが「残酷！最低！」と言い切ってしまえれば、
犯人を憎むべき存在としてだけ見られれば
「スッキリ」とまではいかずとも納まりは良かったのかもしれない。
犯人の過去とか今抱えてる問題とか、同情すべき点も多々。
だからといって、その人物のした（しようとした）ことを考えると
「そんなことの為にここまでやってしまうの？」という気持ちもかなり。
そのせいで多くの人が苦しんだし悲しんだし。
「でもそこまで追い込んだのは…」ってことを考えると…。