『午前0時の忘れもの』 赤川次郎 | 鈴と空のブログ

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たまに真面目なことをかいたりもするかも。

午前0時の忘れもの (集英社文庫)/赤川 次郎
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愛していれば、奇跡もきっと起こる―――
バスの転落事故で湖の底に沈んでしまった死者たちが、
愛する人たちに別れを告げるために、午前0時に戻ってきた!
深夜のバス・ターミナルでの、死者と生者の不思議な出会い。
生きることの切なさ、命の輝き、
そして人を愛することの素晴らしさを描ききった、
赤川ファンタジーの傑作。
(大林宣彦監督・映画 『あした』 原作)
――――― 裏表紙より


個人的評価 : ★★★★☆


もっと「泣かせるぞ!」って感じの作品なのかと思ってた。

2度目の別れのシーンではやっぱりちょっと涙なんだけど
それだけじゃなくて全体の印象としては温かくて。


キャラクターは誰も彼もほとんどが「赤川さんらしい」
と思ってしまうような設定だったので
細かいことでは先が読めちゃったりもするんだけど。


恋人に「一緒に来てくれるだろ」という逝く側の男の子。
病気でもう長くないから一緒に逝くというお爺ちゃん。
一人残った夫に立ち直って再婚もしなさいという奥さん。


大切な人に一緒に死んでくれというのも
大切な人が一緒に死ぬと言うのを受け入れるのも
「命」と言うことを考えるといけないことのような気もするし、
でも相手のことを大切に思ってたり、大好きだったり
そういう気持ちからの言葉だというのもわかるし。


夫に「再婚しなさい」という奥さんも。
ホントは自分のことや息子のことを想っててほしい。
でも大切な人だからこそ前向いて幸せに生きててほしい。
私ならこの奥さんのようなこと言える自信ない。