『さよならをもう一度』 赤川次郎 | 鈴と空のブログ

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たまに真面目なことをかいたりもするかも。

さよならをもう一度―自選恐怖小説集 (角川ホラー文庫)/赤川 次郎
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夕闇の教会に現れた若い女。
死を冒涜するかのような彼女の告白が、
神父の心を乱す―――
愛しい人をとり戻すために、彼女が犠牲にしたものは?
許される恋への執着、成功への欲望、
幼い憧れ、小さな善意…
ふとした心の揺れが自らの意思をも超えた結末を導く
<書下ろし表題作>他五編。
――――― 裏表紙より


個人的評価 : ★★★★☆


読んだ本のリストに載ってなかったから借りたんだけど、
どうやら随分昔に読んだことあった。
内容、ほとんど覚えてたんだけど再読。


「駐車場から愛をこめて」と「善の研究」が好き。


ホラー文庫ってことだけど「幽霊」とかいうものだけじゃなく。
恐怖小説、というのに納得。
人間の狂気とか悪意とか。


「愛しい人をとり戻すため」とは言え、あんなものを犠牲に出来るだろうか。
その犠牲の上に大事な人をとり戻しても、
幸せな日々を過ごせるとは思えないんだけど。
そういうことを無視しても「とり戻したい」というのが狂気のせいなのか。


「怪物」は内容も好きなんだけど、それ以上にタイトルのつけ方が好き。
一見、一番日常に近いところにある話なのに、このタイトル。
幽霊なんかよりよっぽど身近な人間の悪意。