- しあわせな結婚 (集英社文庫)/吉村 達也
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東山俊一と三菜子はまもなく結婚一周年。
庭付き一戸建ての新居でアツアツムード、
のはずが、暮らしてみて初めてわかった感性の違いに、
両者の不満は爆発寸前!
そんなとき、隣家にしあわせそうなおしどり夫婦が越してきた。
その妻は俊一の理想像。
その夫は三菜子の憧れ。
たがいに「この人と結婚していたら」と感じたとき、
ふたりの脳裏に大胆奇抜なアイデアが浮上した。
しかも同時に!
――――― 裏表紙より
個人的評価 : ★★★★☆
主な登場人物が5人いて、5人ともがどっかズレてる感じ。
みんなちょっと怖い。
詳しくと書くとネタバレになりそうなので難しいけど
二組の夫婦、結婚生活を維持したい人間と解消したい人間。
一定のルールの中で他人に迷惑掛けるようなことじゃなければ
どんな理由で結婚しようが、どんな理由で離婚しようが
それは2人の自由だろうとは思うけど、なんかイヤなんだよな…。
「他人の不幸は蜜の味」だという三菜子の友達、
誰にも多少はある気持ちだと思うけど
なんか「親友」だって割りにそこに感じられるのは
友情とか心配とかよりも悪意がにじみ出てる感じで。
その悪意もそれまでの長い付き合いの中で
三菜子が植えつけてきたって部分も多少はあるのかもしれないけど。
俊一が「結婚とは?」という問いに大して答えた言葉。
「ふたりだけの人間関係がいかに危ういかを学ぶ場所」
どういう意味なのかってことももう少し詳しく書いてあるんだけど。
これはでも結婚だけに限ったことじゃないよなぁ、と
なかなか興味深かった。