マダガスカルから戻ると南アVS日本の試合があっていた。
あと3日早く戻っていたら見にいけたのに・・・。
しかし、あまり面白い内容ではなかったので逆に行けなくてよかったのかも。
テレビで見ているとすごいサポーターの数だと思ったが、実際、日本人は60人ぐらいだったらしい。
チケットがあまりにも安くて席があれだけ埋まっていたのだとか。

その後、すぐにジョバーグを出て、3カ国ツアーへ繰り出した。
ジンバブエ、モザンビーク、スワジランド、冴えない3国を巡って戻ってきた。
期待せずに行ったからか、どの国も楽しかった。
ジンバブエ、モザンビークは人が素朴で親切で、スワジランドは動物王国。
西アフリカに比べるとこっちはすごく旅行しやすい。
かなり楽で、ブログに書くネタね~と思っていた矢先のことだった。


ジョバーグからレソトという南アフリカ内にある小さな小さな国に言った時の事。
マレアレアという村から首都マセルへ戻り、セモンコン行きのバスを待っていた。
炎天下の中4時間待ってもバスは来ない。
気が狂いそうだった。
必死に耐えていた。
たぶん、私も一緒に待っていたアフリカ人も同じ状況だったと思う。

原因は大したことではなかった。荷物の置く位置でもめていた。
怒鳴りあいで事はすんだはずだった。

ここで終っていればよかった。

こじれまくって取っ組み合いになった。
体格は負けていたが、1対1だったらどうにか出来ていたと思う。
しかし敵は2人だった。
私はそれに気づいてなかった。

後ろから頭を思いっきり殴られ、脳が揺れ、ひるんだ隙にボコボコにやられた。
挟み打ち。
帽子も眼鏡も吹っ飛んだ。
最後に奴は脱いだヒールのかかとで思いっきり私の頭を殴りやがった。


痛って・・・・。
と思って、頭を押さえると何か変な感触がした。
手を見ると・・・だった。

今まで中南米、アフリカとよく人を殴ってきたが流血させたこともしたこともない。
そこまでの殴り合いはしたことがなかった。
しかも頭から血が出たという事実で私はかなり引いた。

そんな頃、ノロノロとポリス登場。
私は、流血したのを訴える。
しかし、彼等は私の血を見ても何とも思ってない様子だった。
それに私は愕然とした。

怒りが収まらない私は、病院代を請求した。
私の血を見ても全く動じなかった彼等は私が言った金額に動じた。
そして逃げた。
ポリスはそれを助けた。

周りの人間全員が敵だった。
馬鹿な私はそれにさえ気づいてなかった。


7ヵ月前に白人女にヤられた時よりそうとうボコボコにされた。
それでも、私は7時間待ちの末に来たバスに乗ってセモンコンへ行った。
奴等に殴られたのが原因で行くのを止めたくなかった。
流血したままバスに乗った。

そこまでしてまで行った村。
結果的に行ってよかった。
落差200mの滝があるんだけど、滝好きとしては見惚れた。

りんどう烈火  ◇ 九州女児世界一周独り旅リアルタイムBLOG ◆-112



後で冷静になって考えたが、もしあそこで私が死んでいても奴等は何とも思わなかっただろう。
動物アフリカ人は本能で生きている。
そんなの知りすぎているはずなのに。
あんなんで殺されたら死に損だ。
今でさえ殴られ損なのに。

あの時は気が済まなくて金を請求したが、金なんてもらわなくてよかった。
そんなやくざみたいなことしなくて。
どっちみち奴等は払えなかっただろうけど。

レソトはマレアレアもセモンコンもよかっただけに、この出来事だけがマイナスとなった。
残念・・・。

5日後の今でもずきずき傷が痛む。


もう30歳なんだからこの血の気の多い性格、直さんばいかんなぁ~



りんどう烈火  ◇ 九州女児世界一周独り旅リアルタイムBLOG ◆-111

服に飛び散った、私の血