A池からやってきた河童さん
お嬢です。
河童騒動のすぐ後のお話です。
河童騒動についてはこちら
ある夜のこと。
さぁ、寝ようと目を閉じたらパンっと目の前に
ものすごくやつれたザンバラ髪で目が落ち込んだ河童が現れました。
『助けてほしい』
「わあ〜‼︎」
怖くて思わず、普段ついてくれている眷属さんを呼びました。
眷属さん達、周りを取り囲むようにしてくれましたが、
特に戦う様子もなくただ居てくれてる感じです。
ビビりながらも
「なんでしょうか」と聞こうとしましたが
イメージをうまく掴むことができず、
金縛りを何度か繰り返し
そのまま眠ってしまいました。
翌日、改めて河童さんに話しかけてみました。
「我らはA池からやってきた。
先日できたお寺の池の『かっぱらんど』に行きたい。連れて行ってほしい。」
と言います。
A池は環境破壊が進んで河童たちが住めなくなったようです。
こちらの河童さんは頭領だそうです。
一族は150あまりの緑河童で、
よく見ると後ろにたくさんの河童ちゃんたちが跪いています！
「わかりました！やってみます。」
『ご協力、お願いいたす。』
「なぜ、わたしの元に来られたのですか」と聞いてみました。
『河童の中では有名』との事でした。驚きです
やはり仲間同士の情報網があるんやなぁと思いました。
「明日、お寺に行くのでついて来てください」
と頭領さんの手を取りながら話したら、
落ちくぼんだ目に涙を浮かべておられました。
翌日、頭領さんを肩に乗せ、
お寺へ行きました。
わたし達の後ろを一族の河童さん達が扇型に並んで着いて来ます。
お寺につくと、まず本堂にて、
阿弥陀如来様に今日来た目的をお話しました。
「A池の河童さん達を連れてきていいですか？」
と聞くと、阿弥陀如来様が像から出てこられて
「よいよい」
と私の頭を撫でてくれました。
次に◯菩薩さまのところへ。
「菩薩さま、もうすでにご存知かもしれませんが河童さん達を…」
「知っておる」
「ははあ！ありがとうございます。
改めて詳しくお話させていただきますと・・」
「ウン」
「というわけです。私は父のような方法を知らないので、
イメージで池の前にドアを作り、
そこを河童さん達に抜けていってもらう方法でいきたいと思います」
「うん、よい」
「ありがとうございます。
では、河童の頭領をお呼びします。こちらです。」
頭領は菩薩さまに、ぺこりとお辞儀されました。
「では行きましょう」
と言って、池に向かいました。
池のお堂には、
弁天様方がいらっしゃるので皆さんにご挨拶しました。
「弁天様、A池からきた河童さん達を
こちらのお池にお連れしてよろしいでしょうか」
『よいですよ〜』
『頑張ってね』
と弁天様からのお言葉をいただきました。
「ありがとうございます！」
弁天池を真正面から見たイメージをする。
お堂に手を合わせてる自分が見える。
弁天池を囲む光の柱にドアを作る。
ドアの前には河童さん達が集結している。
ドアを開けると、河童さん達が
『わーッ』と駆け込んでいきました。
皆が中に入った事を確認し、
弁天池の中に視線を合わせると、
河童さん達が扇を手に持って、体を左右に揺らしながら
「かっぱ、かっぱ〜
」
と言いながら河童音頭を踊っています。
（河童ちゃん達、めっちゃ可愛いくて、
笑いをさそう感じでした。めっちゃ面白いです）
便乗して？わたしについてくれている龍ちゃん達も
扇を持って、弁天池の上をすいーっと泳いでいます。
頭領さんとご挨拶し、弁天様にもお礼を言いました。
菩薩さまのところにも行ってお礼を言いました。
「ありがとうございました」
『よかったな』
「明日、法要があるみたいなので来ます」
『オウ、来い、来い』
この時の法要の様子が、
先日の記事、
『河童騒動のその後 河童と法要と歌と』です。
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