ひさびさに来たばあちゃんの家はすこしほこりっぽくて草っぽいにおいがしてくしゃみがとまらない。
まだ、じいちゃんの名残りというか痕跡みたいな。ここにいた証拠みたいなのがそこかしこに残ってて、その前でおしゃべり好きの魔女たちがあの土地はどうなっただの金はどうしたあいつは結婚したのかとかどんな職に就いてて給料はどうだのそんな話を繰り広げているこの場所にいるのがどうにも苦手で一刻も早く帰りたい。
大人はずるいなあ。
なんでもかんでも、自分さえよけりゃそれでよくて。いいんだけど、だって誰だって自分がいちばんだと思って当たり前なわけで。自分が大切なわけで。それでいいんだ。いいんだけどなんていうか、もっと誰もがほかのひとを気遣えるようになれたらいいのに。
大人の何がずるいって。気づいてるくせに気づかないふりをしてむしろこっちは気遣ってるんですよって顔をして平然とこれはあなたが背負うべきものなんですよってさもそれが本人のためであるかのように責務を押し付けてくるんだ。
そんな大人になんてなりたくない。





