私は5年前に離婚した。

40代のおばさんパート主婦がこども2人を育てていかないといけなくなった。

パートじゃ無理だ…

正社員にならなくちゃ…

何社にも書類を送り応募したけど、こんな歳でなかなか正社員に雇ってくれるところはなかった。

なんとか受かった会社は超ブラック企業で、先輩のおばさんパートからいじめ(暴言や軽い暴力)を日々受けるようになった。

そのおばさんパートは新しい人が来るたびにターゲットを変え、いじめていたらしかった。

辞めたいと上司に相談したら、味方してくれるどころか辞めないと言うまで帰さないと事務所に監禁された。

5時間に渡って監禁された後、なんとか隙を見て逃げて帰った。

怖すぎて代理人を通じて離職手続きをした。

嘘みたいなほんとの話。

そこからパートでつなぎながらようやく定職に就くことができた。

がむしゃらだった。

日々残業、こどものこともおうちのことも全然回ってなかった。

ストレスも大きい仕事で、日々恐ろしいストレスがかかっていたと思う。

それでも、子どもたちを育てるために、私が稼がないとって必死だった…


そんな状況で、恐ろしいスピードで時間が過ぎる中、検診のことすっかり忘れてしまっていた。


でも幸い、定期的にピルをもらってたから

その日もお薬もらいに受診したら

「うたかたさん、今日検診の予定ってカルテに書いてあります。受診券持って来られました?」

と、受付の方が声をかけてくれた。


「あびっくりマーク忘れちゃいました」

「全然!次とかで大丈夫ですよウインク


いつもなら次にする。そんな人間だ私はてへぺろ


でも、その時はどうしても次にしちゃいけない気がして…


「ごめんなさい!取りに帰ってもいいですか?」

「あ、そうなんですね無気力全然!行ってきてください」


あの時、なんでそんな気持ちになったのかわからないけど、それでもその時受診券を取りに帰った自分を褒めたいニコニコ


そして、ちゃんとカルテに検診予定を書いてくれていた先生にも、それに気づいて声かけてくれた受付の人にも、ほんとにすごく感謝しているお願い


全くがんとか思いもせず、いつもどおり内診してもらったら、


「あれっびっくりマークあらっ。なんで?あー…うたかたさん、卵巣がね、腫れてますね。あー、でも、これは…少し心配なものかもしれません…あれー、なんで……」


と、先生、明らかにいつもと違ったし、慌ててた泣き笑い


「あらっキョロキョロどうしたんでしょう…そうなんだーなんだろー」


私もよくわからない返事をしながら、でもすぐにやばいんだろなこれと思った。


診察室に戻ったら

「すぐにね、大きい病院で検査をしてきてください」

「心配な所見です。否定させてもらいたいのですぐにいってください」


いつもにこやかな先生が初めてみたことない難しい顔をしていた。