友人と会う約束をしていたので、指定された店で待つ。
もう8年くらいの付き合いになる、いま思えば8年くらい前にあたしは重要な人たちと出会ってる気がするねんなあ。
今日はなんだか体がだるくて、暑いせいかしら、いあ、これはきっと湿気のせいだ、と思い当たり、会社の制服の中、よーするに肌、そう内腿やら背中やらに冷却シートをペタンペタンと貼ってみた。これがまた、貼る瞬間、キューって声が漏れそうなほど冷たく心地よくて、そのキューを味わいたいがために5枚連続で貼ったあとトイレで5分ほど寝てしまったよ、うん。
そう、それでね、冷却シートもさることながら、心を許せる友人というのはまさにそのキューであると思わやん?
気心がしれた女子は中学校、もしくは高校からの付き合いなのだからもうかなり長い。男子は、というと、中高が女子校だったこともありそれ以降に限定される。
あ、そうだ、イレギュラーケースとしてオーノ君を忘れてはならぬよ。
彼はストーカー級の愛をもって、あたしを小学校の時から愛してくれました、うん、なぜ、ありがとう。
あたしの周りにはいい男が多い、あ、いい男っていうのは外見だけではないの、優しく、心が気持ちよい男子。これはあたしのちょっとした、いや、大いなる自慢なのだよ。
男子は全ての女子に優しくせよ、ということではあらぬよ、愛する女子には、ということ。
あ、先にお断りしておきますが、ちょっとした男女平等主義な方は閉じちゃってくださいな。
あたしは、男子と女子の機能や器が同じには到底見えないので、アカギにちょっかい出したニセアカギ宜しく逆撫ですること間違いなしなのです、まあ、お好みで、あなたの好きにすればよろしい。
男子たるもの、愛する女子には優しく大きく、見え隠れする情熱と仄かな知性、そして微かなシャイネス。
女子はいいの、可愛ければ。だって女の子だも。
外見的にも内面的にも可愛い人であれるよー努力してればよろしい、愛する男子に常に笑顔を向ければよろしい、そして男子をきちんと男子として扱えばよろしい、女は愛嬌とは、よー云うたもん。
なにが云いたいか、ってーとね。
遠くからあたしを確認するといつものよーに軽く手を振って、ゆっくり席まで辿り着いたらあたしの顔から目を逸らさずに前に座って。
少し遅れてやってきたあたしの待ち人さん。
一緒に暮らしてた数年間、今は目の前の皿にお造りやらお肉やらたーくさんあって、それを一緒につついてお酒飲んで。
以前と何1つ変わらぬユーモアと笑顔でもって、あたしを楽しませてくれるあなたは、昔もずっとそうであって。
言葉をたーくさん交わして交わして過ごしていたのに、あの時、あたしを引き止められへんかったあなたは、伏目がちなあの顔、あたし忘れへん、あなた、何ていう言葉を飲み込んだん。 云われへんかったん。
あの時、あたしはなんであなたに云われへんかったん、なんで言葉を待つしかできへんかったん。
「ニャンコ、お箸、とまってるよ。」
そう云って、あたしをのぞきこむあなたの顔は、前とちっとも変わらへんでとっても綺麗だから、時が止まるなんて陳腐な妄想はないだろう、とジブンに舌打ちしながらもね、ホントまさにそれなんだよ。