昨日、中学2年生で、自閉症スペクトラム障害かつ軽度精神発達遅滞(軽度知的障害)の息子が、初めて、通級指導教室に行ってきました。
息子が通っている中学校に、通級指導教室はないため、息子は一人で電車に乗って、通級指導教室のある学校まで行きます。
電車が大好きで、地図を覚えるのが大得意の息子なので、他校にある通級指導教室には、なんなく一人で行けました。(それでも、念のため、前もって夫と自転車で一回、下見をし、私と、通級指導教室の説明会に参加するため、その中学校には行っていました。)
私は電車の乗り継ぎとか、何番線の何行に乗ればいいかも、まったく分からないので、いつも、スマホ片手に電車に乗ります。(スマホがない時代は大変でした。)
また、私は、道が覚えられません。
方向音痴も筋金入りです。
建物に一度入ると、どちらの道から自分が来たのか、分からなくなってしまいます。
地図も読めません。
こういうところが、自閉症スペクトラム障害なんでしょう。
診断が下されるまでの昔は、「何で私は、道が覚えられないのだろう。」と、本気で落ち込んだり、「明日、仕事で、初めての所を回るけど、時間通り、間違えず、回れるかな。」と、とても不安になったりしていましたが、今は、あまり気にしないようになりました。
「私は、できないんだから、仕方ない」と、割り切れるようになりました。
(生活する上で、道が覚えられなかったり、地図が読めなかったりすると、不便ではありますが、スマホや、カーナビもあるし、現代ツールを駆使して生活すれば、何とかなるかな。)
息子と出かける場合は、全部息子に、聞きます。
電車は何線の何番線に乗れば良いのか、目的地までの道順は、どうなのか、等、息子任せです。
息子は、電車の路線図が全て頭に入っており、駅名も細かく言える、いわゆる電車オタクです。
道も、一度で覚えることができ、一緒に車に乗っていると、ナビいらずで、目的地まで行けます。
大型スーパーの駐車場も、私は、どこに自分の車を停めたのか、すぐ忘れてしまいますが、息子は、絶対に覚えています。
しかし、勉強の方は小学校3年生の能力しか持っていません。
ホント、不思議な脳です。
さて、昨日の通級指導教室は、一言で言うと、「楽しかった~!」」とのことでした。
「どんな事をした?」と、息子に聞いてみると、通級指導教室でもらった、ファイルを見せてくれました。
そこには2枚のワークシートがファイルされていました。
1枚目は「自分のデータづくり」、というワークシートで、2枚目は、「今日の記録」というプリントでした。
「今日の記録」には、息子自身が通級指導教室で学習した内容・感想が書いてあり、そ下の欄には、通級指導教室担任のコメントが書かれ、さらに下の段には、息子の学校の学級担任からのコメントが書かれていました。
息子の学校の学級担任からのコメントの中に、息子が自分のいない間の学級の様子が気になり、「僕がいない間、教室はどうだった?」と、何度も聞いてきた、と書かれていて、担任の先生が息子に、「心配しなくても、息子君の場所はなくならないよ。」と、伝えると、息子は安心したようで、その後は聞いてこなかったそうです。
「今日の記録」には、「保護者より」という欄もあり、次回息子が、通級指導教室に行くまでに、私か夫がコメントを書かなくてはなりません。
鬱の症状がひどい時は、全く文章は書けなくなりますが、幸いにも、今は躁状態。
おそらく、私がコメンを書くことになるでしょう。
夫の方が頭がいいので、夫に書いてもらいたいところですが、今は、私は専業主婦なので、体調が良い時は私が書こうと思います。
昨日の学習内容の「自分データづくり」では、ワークシートにそって、自分の事を自分がどれだけ知っているのか、書き出す作業をしたようです。
まず、今日の日付を記入するところから始まり、自分の身長は何cmか、性別は男か女か、足のサイズはいくつか、血液型は何型か、利き手はどちらか、利き足はどちらか、など、自分のことがどれくらい分かっているのか、最初は自分の力だけで書き出していったようです。
まず、息子、今日の日付も、間違っていました。
昨日は2月24日なのに、息子は2月28日と記入。
性別は、さすがに、男に○がしてあり、合っていました。
笑えたのはそこから先で、身長。
息子、身長は、私より大きく、170cmあります。
ところが、ワークシートには、自分の身長を「39.8cm」と記入。
どんだけ、小さいんだよ!って感じです。
また、なぜ、「39.8」?
どっからきたの?その数字。
さらには、足のサイズ。
息子、足も大きく、26cmですが、「10cm」と記入していました。
これも、小さすぎ!
血液型は正しく書けていました。
しかし、利き手は右手なのに「左手」と記入。
そもそも、「利き手」という意味が分かっていたのか、怪しいです。
あと、「気の合うともだちは」という欄には「いない」と、書いていました。
息子には友達がいません。
放課後、息子が友達と遊んだことは、中学一年生の時に3~4回程度。
私は息子は、自分の意思で友達が、いらないと思っていると受け止めていました。
ところが、「自分データづくり」のワークシートには、息子が「いない」と書いた後、先生の赤ペンの字で「さみしい 友達ほしい」と書かれていました。
先生と一つずつ確認していく中、息子がそう言ったと思われます。
帰宅後の息子に「友達、欲しいの?」と聞くと、「うん。」と、だけ、答えていました。
即、娘と私で「つくればいいじゃん!友達!」と言ってしまいましたが、なかなかそうできないのが現状です。
あと、先生の赤ペンの字で、「図書室で本を読んでいる時が一番楽しい」と書いてありました。
確かに息子は図書室によく行きます。
しかし読む本は、小学生を対象としている、文字やイラストが大きい本ばかりです。
絵本も読みます。
夕食後、通級指導教室の復習をしようと思って、「身長は何cmあるの?」と、息子に聞くと、やっぱり「39.8!」と、答えていました。
「違うよ、170cmだよ。」と、言って、しばらくして、また、「身長は?」と聞くと、「10cm!」と答えました。
なので私は、「息子の身長は170cmだよ」と、何度も教えました。
身長は繰り返し教えていくことで、覚えられたようです。
足のサイズも聞いてみると「8cm!」と、答えていました。
私が「ちょっと~、定規で8cm、はかってごらんよ~」と、言うと、本当に定規で測りだし、「うん。サイズ、足りないね~。」と言っていました。
「足のサイズは26だからね。」と、教えたのですが、今朝、また聞いてみると、「40cm?」と、答えていました。
今後も復習が必要だと思われます。
最初、私たち夫婦は、あまり乗り気ではなかった通級指導教室。
しかし、行ってよかった、と思いました。
さすが、特別支援の先生です。
「自分データづくり」とは、とても良い課題です。
通常学級ではやらないことなので、ありがたかったです。
ただ一つ、息子はミスをしました。
朝、電車に乗る際、慌てていて、いつも学校にしていっている、お気に入りのadidasの手袋を片方、最寄り駅に落としてきてしまったとのことでした。
落としてしまったことは残念ですが、その事を、自分の口で、私に説明することができたので、嬉しかったです。
ダメモトで、最寄り駅に電話したところ、息子の出袋らしきものが届いているとのことでした。
良かった~。
今朝、夫が通勤するとき、引き取りに行くこととなりました。
とても、実りの多い、通級指導教室1日目となりました。よかったです。
長く書いてしまいました。
ここまで、読んでくださった方、ありがとうございます。