環境や福祉などへの意識が高まる中で、多くの人が気軽に参加できるボランティア活動が増えています。こうしたたくさんの取り組みを紹介した『イイこと生活12カ月 フツーに楽しむ社会貢献イロイロ』(WAVE出版、1260円)の著者で文筆家の藤原千尋さんに話を聞きました。
〝つながり〟求め参加する
 ボランティア活動といっても、とても気軽に、身構えることなく参加できるものが、たくさんあります。
 参加している方々もいろいろなタイプの人がいます。奉仕の精神を前面に押し出している人。自己実現の場と考えている人。地域での〝つながり〟を求めて参加する人など。特に最近は、人と人とのつながりを重視して参加する人が増えているようです。
 私も、最初は取材の仕事を通じて、こうした数々の活動を認知し始めたのですが、いろいろと実際に参加してやってみると、これがとても楽しいものだと実感しました。
 習い事でも仕事でも趣味でもない、自由な活動ですから、しがらみはありません。
 参加してみて〝ちょっと自分には合わないな〟と思えば、やめても構わないのです。参加すれば相手に喜ばれるし、充実感も得られます。
 ここでいうボランティアは、少なからず国際協力や福祉、環境といった観点で、何らかの社会貢献につながる活動、いわゆる「イイこと」なわけです。いいことをしながら、そこに自分の「自然な居場所」ができるというのは、精神衛生上においても、とてもいいことだと思います。
 そして、特に主婦とか生徒・学生という立場の人であれば、なおさら〝社会参加している!〟という強い実感と喜びを、活動を通して感じられるのです。
 私たちの周りには、エコや〝人助け〟となる多彩な支援をテーマにした、楽しいイベントやNPO団体が提案する気軽な試みが、たくさんあります。こうした、日常の暮らしや季節の行事などと結びついた、「社会をよくするための入り口」となる取り組みをまとめたのが、この秋に発刊した『イイこと生活12カ月』です。
 ちなみに、この本の表紙はリバーシブル(二面式)になっていて、裏返すとそのままブックカバー代わりになります。ちょっとした〝エコ配慮〟なのですが、これも本のテーマに即した、こだわりの一つです。
つづく・・・