頑張ったことや長所を認め、子どもを褒めて育てていくことが大切です。一方で時には、しかることも必要です。気を付けたい点、褒め方・しかり方の具体的な工夫例などを寄せていただきました。
気持ち伝える I (アイ)メッセージ
東京都足立区 浅見 いづみ(主婦 42歳)
 息子が小学校に入ったころ、急に反抗的な態度になってきました。担任の先生に相談したところ、「〝駄目〟〝やめなさい〟という言葉をあえて使わずに、直してほしいことを具体的に言うことで良いでしょう」とアドバイスしてくださいました。そこで、食事の時にひざを立てていたら、「ひざが立っているね」。テーブルにひじを突いたら、「ひじを突いているね」。このように言ってみたところ、驚くほど素直に姿勢を正しました。
 小学校低学年にもなると、やって良いこと、悪いことの区別が付くようになるので、的確に注意されると、聞き入れやすいのだそうです。
 「暴言に対しては、『お母さん○○って言ってほしくない』『○○って言われると悲しいな』と、自分の気持ちを伝える、いわゆる I (アイ)メッセージを使ってみてください」とも。
 これも早速実行してみたところ、効果てきめんで、「ごめんなさい」とすぐに謝ってくれました。私自身も感情的にしからずにすんだので、とてもいい方法だと思いました。
具体的にはっきりと
東京都八王子市 檜山 富士子(主婦 33歳)
 私はもともと、感情がすぐ出る性格で、子どもたちを褒める時は、本当に優しく褒める一方、しかる時は感情むき出しで怒ってしまいます。「優しい時のママ」と「怖い時のママ」の落差が大きいのです。
 こんな接し方をしていては、子どもたちの精神衛生上良くないのではと思いつつも、そんな自分を変えられずにいました。案の定、5歳の長男、4歳の長女は、私の顔色をうかがいながら、行動するようになり、しかるとすぐ萎縮(いしゅく)するようになってしまいました。
 〝このままではいけない〟と反省し、本紙の教育欄や教育誌『灯台』などを真剣に読みました。その中で「いいな」と思う褒め方・しかり方を実践しては、わが家流の方針を考えてきました。
 その中で、子どもたちの反応が良かったのは、褒める時もしかる時も、なぜ褒められているのか、なぜしかられているのか、はっきりとイメージできるよう具体的に話すことです。
 そのやり方を心掛けるうちに、次第に子どもたちも萎縮しなくなり、今では毎日、「ママ大好き!」とかわいい笑顔で言ってくれるようになりました。

つづく・・・