何気ない振る舞いや発言を通して、子どもの成長を実感することがあります。親にとって、この発見は何よりの喜びであり、元気の源です。「育児は育自」に寄せられる投稿には、そうした発見とともに、親自身の姿勢を見直したという率直な思いがつづられています。
母ちゃん、笑ってる?
大阪市鶴見区 安達 優佳(パート 35歳)
わが家には小学5年生、小学3年生、3歳の息子がいます。先日、三男の言葉に感動し、そして考えさせられました。
夕方、保育園へお迎えに行き、スーパーに寄って帰宅。バタバタと洗濯物を取り込み、夕飯の支度――すごい表情で用事をしていたのでしょう。3歳になったばかりの息子に、「母ちゃん、笑ってる?」と聞かれたのです。
私は、「えっ」と言葉に詰まりました。すると息子は、「せいくん(自分のこと)は笑ってるで~」と満面に微笑みを浮かべ、私を見ています。
涙が出そうになりました。
〝母ちゃんも笑って〟と言いたかったのでしょう。「うん、母ちゃんも笑ってるよ~」と笑顔で、お返ししました。
その後も、余裕がなくバタバタしていたり、怒っていたりすると、三男が「母ちゃん、笑ってる?」と言って、笑顔で話しかけてきます。最近は、私に怒られそうになると、「母ちゃん、笑ってる?」と、笑ってごまかそうとするので、思わず怒れなくなってしまう時もあります(笑い)。
大変な時こそ、笑顔を心掛けることで、気持ちが前向きになり、生活が豊かになっていくことを子どもに教えられました。いつまでも笑っていられる「母ちゃん」でいたいと思っています。
席を譲る勇気の一言
愛知県蟹江町 勝又 智美(主婦 39歳)
先日、5歳の長男と2歳の長女を連れて電車に乗る機会がありました。車内は込んでいましたが、空いた座席に子どもたちを座らせました。
すると、字を読めるようになった息子が突然、「ママ、譲るって何?」と質問してきました。座っていた向かいの席が優先席だったのです。これは良い機会だと思い、「譲るっていうのは、席をかわってあげることだよ」と説明しました。
息子は「じゃあ、僕の座っている所は譲らなくていいの?」と質問。
「としくんは元気でしょ? 立っていられるよね? お年寄りや体のつらそうな人がいたら、かわってあげようね」
それから二駅を過ぎると、つえを突いた年配の女性が乗車してきました。あいにく車内は満席。私は「誰か大人が手本を見せてくれないかしら?」と思っていました。
さらに一駅を過ぎると、息子がモゾモゾと動き始めました。「どうしたの?」と声を掛けると「僕、立つから・・・・・・」と立っている年配の女性に席を譲りたいと言うのです。「ママが言って」と言う息子に、自分で声を掛けるように促すと、「もうすぐ降りますから、どうぞ」と声を掛けることができました。女性は「ありがとう」と息子に礼を言うと、席に座りました。
乗り合わせたほかの年配の女性が近寄って、「僕えらかったね」と息子を抱き締めて褒めてくださいました。息子は、照れくさそうな笑顔を浮かべ、うれしそうでした。
息子を誇らしく思うとともに、私自身もいざという時に、困っている人の手助けができる自分になろうと、あらためて決意。これからも親子でさまざまな場所に出掛け、公共のマナーを学ぶ機会を増やしていきます。
つづく・・・