特別支援教育

 昨年の4月からスタートした「特別支援教育」をご存知ですか。
 特別支援教育とは、障害のある子ども個々のニーズに応じて、教材や支援の工夫、環境を整備して、適切な指導や必要な支援を行うものです。しかも、障害のある子だけでなく、どの子どもも特別な支援が必要な時には、一人一人のニーズの違いに目を注ぎ、それぞれが自己実現できる学校生活を過ごせるように、支援や配慮を行います。
 平たく言うと、クラスに40人の子どもがいれば、40人のおのおのが「自分は先生から目をかけてもらっている」「気にしてくれている」という満足感と自信をもち、毎日、学びを楽しんでいける教育をするということです。
 子どもにとって、「自分は大切にされている」という実感は何よりも重要です。この実感があってこそ、他者との違いを認め合い、助け合う関係を築いていけます。この実感がないと、他者を受け入れるゆとりは生まれてこないものです。
 また、自信をつけるという点では、授業内容も重要です。学校の中で子どもが自信をつける時は、授業の内容が理解できた時であるからです。
 特別支援教育が始まり、先生たちは、障害がある子どもでも「楽しい」「分かる」「面白い」という授業を提供できるように、教材や支援の工夫、環境の整備が求められるようになりました。
特別支援教育のスタートは、授業改善を促す大切な役割も担っています。
 ところで、授業改善といっても、担任の先生だけで行うのではありません。校内のあらゆる先生と力を合わせ、的確な指導は配慮をチームになって検討し、実践していくことが望まれています。チームで授業改善を進めてことがなにより重要視されるようになったのも、特別支援教育が始まってからの大きな変化です。
 もし、まだ担任の先生だけで子どもの指導、配慮を考えているようであれば、その学校は特別支援教育が「これから」だとも言えるでしょう。
 チームの輪は学校内にとどまりません。医療や福祉、地域関係者等にも参画してもらいたい、これまでの指導や配慮を点検し、子どもにとって、より良い教育を模索していくことが特別支援教育の目玉でもあります。
 「障害のある子どものために」の理念でスタートした特別支援教育ですが、実際は、障害の有無にかかわらず、すべての子どもの成長と幸福につながるものです。大切な子どもがより安心して楽しい学校生活を過ごすための力強い応援団となる制度です。