5月から6月にかけては、バラが美しく咲き香る季節。ガーデニングがブームとなり、バラを育てる人も多くなってきました。しかし、バラは病気と害虫が多いので苦手という人も少なくありません。そこで、美しいバラの花を咲かせるための、基本的な病気と害虫対策について、京成バラ園(千葉県八千代市)ローズアドバイザーの大川原清光さんに聞きました。
よく観察する
バラに限らず、植物の病気や害虫対策の第一歩は、日ごろからよく見守ってあげることから始まります。
新芽や葉の裏側など、見えにくいところを、特に注意深く観察しましょう。初めは何の変化もない日が続きますが、それでも植物を見守り続けることによって、わずかな変化をすぐに感じられるようになります。
何となく元気がない、葉の一部が変色している、虫の卵や幼虫が葉の裏側に付いているなど、病気や害虫のサインを、いち早く発見できれば、被害の拡大を防ぐことができます。
〈病気の原因〉
植物の病気の原因には、カビや細菌などがあります。こうした病原菌が増えるのに適した環境になると、発病します。発生する時期もだいたい決まっています。
病気になった部分を取り除いたり、薬剤を使って防除しますが、早期発見が最も大切です。病気を見つけたら、原因となっている菌類が発生しないように、栽培環境を整えてやりましょう。
〈害虫の種類〉
植物の生育を妨げる害虫には、葉や幹を食べるものと、樹液を吸うものなどがいます。
食べる部分は、葉、花、茎や幹、根など、害虫によって決まっています。樹液を吸う害虫は、小さく目立たないものが多く、気付かずに大発生してからあわてることもあります。発生時期がほぼ決まっているので、早期発見、早期防除を心がけましょう。
2つの病気
主なバラの病気は以下の二つです。
●うどんこ病
うどんこ病は、カビが原因となる代表的な病気です。葉の一面に広がる白いうどん粉のようなものがカビです。昼に温度が高く、夜は涼しいと、うどんこ病が出やすくなる傾向があります。
発生時期は、4月半ばから6月末までと、10月半ばから11月末にかけてです。夜の気温が高くなると発生しにくくなります。
植木のバラは、水やりを欠かすと、新芽が傷むので、うどんこ病にかかりやすくなります。水を切らさないように管理しましょう。
カビは、葉の表面から内部に菌糸を伸ばし、白く縮れたようになります。発生した部分は取り除いて、ほかへの感染を防ぎます。葉が茂りすぎると発生しやすいので、枝を減らし、風通しをよくします。
●黒星病
バラの病気の主要なもので、黒点病と呼ばれることもあります。葉に黒い斑点が現れ、全体が黄色く変色して落ち、枝だけになってしまいます。
4月から10月にかけ、温度が高くなると発生しやすくなります。病原菌は落ちた葉や枝で越冬し、翌春の新芽に伝染します。被害を受けて落ちた葉や枝は、すぐに取り除きましょう。
つづく・・・