「日本食茶の会」理事長 石川美知子
黒くなるって本当?

 「色の白さは七難かくす」というほど、女の人は肌の白さを大切にしています。ところが、お茶の俗説の一つに「お茶を飲むと肌が黒くなる」というのがありました。
 昔の人は当時、とても高価だったお茶を、たくさん飲ませないために予防線を張っていたようです。また、お茶を飲んで休憩ばかりではかなわないという、しゅうとの嫁いびりだったという人もいます。そういえば、お茶とは違いますが「秋ナスは嫁に食わすな」というのもありましたね。
 しかし、お茶を飲むと色が黒くなるという科学的根拠は、まったくないのです。むしろ現在では、お茶の美白効果が取りざたされるほどなのです。では、何がお肌に有効なのでしょうか。ずばりいえば、お茶に多量に含有されるビタミンCそのものなのです。
 肌のシミ、そばかすなどはメラニン色素の沈着によりますが、ビタミン(アスコルビン酸)には、メラニン色素の成分を抑制する力があります。さらに、お茶に含まれているカテキンには、強い抗酸化力があり、肌の衰えを防ぎます。
 私の友人は、お茶を飲むだけでなく、サラダ油と茶葉で作った「お茶オイル」も利用。「顔のシミに効果ありよ」と報告がありました。私も試しましたが、やはり友人のように熱心に根気強く続ける必要があるようで、すぐに効果を期待してもだめでした。
 いずれにしても、年齢を重ねるごとに肌の張りや弾力性は失われ、シミやシワが増えてきます。しかし、こうした肌の衰えを防ぐ働きをするビタミンCやカテキンはもちろん、ビタミンEやベータカロチンなども茶葉に多く存在します。
 これらは脂溶性ビタミンなので、油でいためたり、あえものにして食べると吸収しやすくなります。私が、茶葉を使った食品や料理メニューを開発して、「食茶」の運動を推進するのは、こうしたお茶に含まれる機能成分を、十分に活用したいからなのです。
 お茶の成分を活用した美容関係の商品は多く、緑茶のせっけん、オイル、パックシャンプー、オーデコロンなどが開発されています。