料理は想像力を鍛える

 ――ほかに、料理を通して子どもに教えられることはありますか。

 料理には想像力が必要です。味付け一つにしても、自分好みの味ばかりにするのではなく、食べる人の気持ちを考えて、食べる人が疲れているなと思ったら、やさしい味にします。

 また、喜んで食べてもらうためには、盛り付けの工夫も大事ですから、これにも想像力が必要です。料理を通して、想像力を培うことができるのです。想像力は相手への思いやりの心ともいえるでしょう。

 ――ファストフードを好む子どももいますが、栄養管理をどのように教えればよいでしょうか。

 私は、実際にハンバーガーを作らせます。タマネギをいため、お肉を焼いて、たっぷりの野菜をパンにはさんで食べるんですね。

 簡単な手順でできますが、あまりのおいしさに子どもはびっくりします。ファストフードよりもあいしいから、食べたくなったら自分で作るようになるわけです。

 いまの子どもは手作りのおいしさを知らない子もいますから、食べたいものを自分で作らせてみると、外で食べるよりもおいしいと気づき、栄養のコントロールもできるようになるのではないでしょうか。

忙しい時も、ひと手間加えよう

 ――家庭で気をつけたい点はありますか。

 料理は、親の愛情をそのまま子どもに伝えることができます。できれば、手作りのものを用意する努力をしてほしいのですが、実際に忙しい時には買ってきた総菜になってしまうこともあると思います。

 買ってきたものでも、ひと手間加えたり、あるいはおみそ汁の一品だけは作ってあげるとかで、子どもへの愛情は十分伝わります。

 子どもは、忙しい時でも料理を作ってくれたという親の姿を通して、自分への愛情を実感するものです。そして、親の忙しさを見て、「今日は私が作るから、お母さんは無理をしなくていいからね」と声を掛けてくれる時もあるでしょう。

 また、子どもに親への愛情を表現する場をつくってあげることも大事です。私の料理教室では、クリスマスの時はパーティーを行い、子どもたちが作った料理を親に食べてもらう機会をつくっています。

 子どもが作った料理を親が食べて、満面の笑み「おいしい」「ありがとう」ってほめてあげることで、子どもたちはとても満足します。子どもにとっては、親から愛を受け取るだけでなく、自分が人をこんなにも喜ばせることができると実感させてあげることも大事です。そのために、季節の節目の行事などを利用して、子どもに料理を作らせる機会を持ってはいかがでしょうか。

 ――なるほど。

 これからの子どもたちの活躍の舞台は世界です。多くの国の人たちと食事をともにすることもあるでしょう。そのような席で、伸び伸びと自然に雰囲気に溶け込み、楽しく食事ができたらと思います。

 食事は文化です。自国の食文化を尊重できる思いやりのある社会人に成長するためにも、家庭での食育に励んでいただければと思います。

子ども料理教室「リトルレディーズ」への問い合わせは、ホームページ

 http://www.wordsworks.co.jp/keketan/index.htm

おわり