勢いよくドアを開けるとそこには…



由依「……え…、…誰もいない…?…あれ、ここら辺で海近くの倉庫ってここしかなくない?…理佐ー?いるー?…いないか、え…どうしよ」


……プルルルル…

松田「はい、松田です!」
由依「あ、松田?今海の近くの倉庫に着いたんだけど中に誰もいなくて…」
松田「え!?どういうことですか?」
由依「いや、ここら辺で海の近くの倉庫って言ったらここしかないと思うんだけど中入っても誰もいないし何も音もしなくて…」
松田「えー、ちょーっと待ってくださいね!ベルまだ取り調べ室にいると思うので聞いてきます!」
由依「うん、お願い」
松田「はい!また連絡します!」



…海近くの倉庫……理佐だけが連れていかれた…
一体理佐は何の組織にいたんだろう…
ベルがいた場所はここから車で15分くらいの空き家だった…意識不明になってたあの男との関係は…?あの男が何か重要な情報を持っていたのだろうか。もしあの場所に理佐も居たのだとしたら理佐があの男を意識不明になるまで殴ったの…?そんなことするのかな…うーん……


プルルルル…

由依「はいもしもし」
松田「あ!由依さん!松田です!」
由依「うん、なにかわかった?」
松田「それがベルが聞いたのは間違いなく海の近くの倉庫って言ってて…あ、でももうひとつ気になることが…!」
由依「なに?」
松田「少しだけなんですけどベルが口を割りました!」
由依「なにかわかったの!?」
松田「あの場所にいたのはベルと理佐さんと意識不明になってる男、そしてもう3人男がいてベルと理佐さんが空き家に入った時にはもう男は殴られた後でそのうちの2人が殴りかかってきてそのまま殴り合いになりもう1人がベルを人質にとったので理佐さんが抵抗をやめそのままついて行ったそうです!」
由依「てことは理佐は男を殴ってないってことね?」
松田「ベルが言うにはそうみたいです!」
由依「わかった。私は今から理佐が最後に居たって場所に行くから松田はもう少しベルがなにか知ってないか探ってくれる?」
松田「わかりました!また何かわかったらすぐ連絡します!」
由依「うん、お願い」


それから私は急いで空き家に向かった
空き家にはまだ警察のテープがされていて入口には警官が立っている

由依「お疲れ様です、捜査一課の小林です」
警官「ハッ!小林刑事!お疲れ様です!」
由依「中ちょっと見てもいい?」
警官「はいっ!でも怪しいものとかは全部鑑識が持って行ってしまったので何も残ってないかと…」
由依「うん、でもなにか見つかるかもしれないから」
警官「流石ですね、少しの違和感も見逃さない捜査一課の狂犬小林刑事…!」
由依「誰が狂犬だ」
警官「す、すいません!!」


中に入ると部屋は荒らされていてまだ血も残っていてここであの男が暴行されたことがわかる
それにしても何故この空き家だったんだろう…
暴行された男は何者かに追われていた?
現場の状況から見るにここに何日間か住んでいた事はわかる
ここで何も見つからなかったから理佐が連れていかれたのだとしたら本当に隠している場所は…

空き家を後にし松田に頼み調べてもらっていた暴行された男の家へと向かう
管理人に事情を説明し合鍵で部屋に入る

綺麗に飾られているブランド物の時計やアクセサリーは盗まれていない…強盗の線は消えた…
男3人組は何を探していたんだろう…
理佐はその3人組とどんな関係…?
敵の組織…あるいは内輪揉めなのか…
ベルは何を隠している…?

ふと、壁に貼られているポスターに違和感を覚え一応手袋をしてポスターを剥がすと裏にあったのは…マイクロチップ…?これを探していたの…?

プルルル…プルルル…

由依「はいもしもし」
松田「あ!由依さん!松田です!」
由依「なにかわかった?」
松田「はい!今意識不明の男は元々理佐さんの部下だったみたいです!3年前突然組織を裏切り行方をくらましていたみたいなんですけど1ヶ月くらい前に急に連絡が来たみたいです!」
由依「その連絡の内容は?」
松田「それが、組織の存続に関わる秘密をバラされたくなかったら1億渡せと言ってきたみたいで」
由依「…組織を裏切って3年も行方をくらましていた男が急に金を要求…?」
松田「お金に困ってたんですかね?」
由依「いや、部屋を見る限りお金には困ってなさそう。そういえば増本ってまだ係長に捕まってる?」
松田「まだこっちに戻ってきてないので捕まってるかもしれないです、増本がどうかしましたか?」
由依「いや、確か増本ネット系に強かったから頼みたいことあって」
松田「多分頼まれてる別件重要じゃなかったきがするので抜けさせます?」
由依「うん、ちょっと急ぎで調べて欲しいものがあるから私が今いる場所送っとくから増本に来るよう言ってくれる?」
松田「わかりました!私は引き続きベルから少しでも情報聞き出します!」
由依「うんお願い」


そろそろ理佐の身が危ない…
お願い…どうか無事でいて…


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続きです!
読んでいただけたら幸いです。