ル=グウィン作
清水真砂子訳
岩波新書
1993年
ゲド戦記読者の間でこのシリーズは「アースシー三部作」と呼ばれ、第3巻『さいはての島へ』をもって完結と思われていた。しかし第3巻が発刊されてから実に18年の歳月を経て、1990年本書第4巻『帰還 ゲド戦記最後の書』が発表された。
エンラッドの王子アレンとともに邪な存在を倒し、生と死の狭間の扉は閉ざされた。アレンを世界の王にすえ、再び世の中に平穏をもたらしたゲドであったが彼は力も技も魔法も失い、かつての魔法使い大賢人ではなくなっていた。
精魂尽きたゲドが竜に連れられやってきたのは、少年の頃暮らしていたゴント島であった。そこでかつて、アチュアンの墓所から連れ出したテナー、そして顔に火傷を負った少女テルーと出会い、物語はまた新たな展開を見せるのである。