
「みょうがを食べると
馬鹿になるというけれど
でも僕はそれでも
母さんのみょうがが食べたい」
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高校一年の時、足の手術で入院した
初めて小児病棟じゃない病棟になった
去年までは小児科で隣は1歳の女の子
檻のような柵のベッドが隣に
隣の親御さんが面会に来た時にちらっと私を見て
「こんな大きな子が隣なのか」
と言うのが聞こえて、私が恥ずかしくなった思い出
まぁこれは特に関係ナッシング
そして今度は一般病棟
なぜかおばあちゃんばかりの私を含めて6人部屋
私が朝ごはんを渋々食べていると
斜め向かいのおばあちゃん
「本当はパンがいいんでしょう、
看護師さんが来たら言うといいわよ
私が言ってあげる明日からパンにしてもらいなさいよ」
パンにできると知らなかった私に教えてくれた
次の日からパンになった
私が食べてる様子を見てそのおばあちゃん
「ほら!食べっぷりが全然違う!よかったわねぇ!」
私はてれくさくなったが嬉しかった
おばあちゃんたちは面会でもらったお菓子を
私によくくれた
私がその場で食べたいるのを見ては
「ほらやっぱり若い子はこう言うの好きなのよ」
と満足そうだった
だから期待に応えるように私ももらったお菓子を食べまくった
ある時 隣のおばあちゃんが持っていた本を貸してくれた
それはおぼろげにしか覚えてないのだが
絵手紙に描いてあるような絵と一緒に
一般の人の詩が描いてある本だった
私はその本を読んで涙した記憶がある
なんだか母を思う息子の詩だったのは覚えているのだが
あとは忘れてしまった
その中でひとつだけ
覚えてる詩のフレーズがある
「みょうがを食べると
馬鹿になるというけれど
でも僕はそれでも
母さんのみょうがが食べたい」
みょうがってなんだろう
私はみょうがを知らなかった
そして何よりもこの
「みょうがを食べると馬鹿になるけれど」
ここが忘れられなかった
馬鹿になる?
なんで?
絵手紙のような挿絵には野菜のような植物の絵
これがみょうがなのだろうなと言うことはわかった
これを食べると馬鹿になる?
馬鹿になる....
なんかその言葉が引っかかっていた
だから検索してみたんだ
そうしたらどうやら
「物忘れがひどくなる、覚えられなくなる」と
書いてあるものが多く出た
でもこれは俗説とも書いてある
そっか、でも本当に言われてはいるんだ
そっか
私は今だにこのみょうがを食べたことがないのです
今度食べてみようか
みょうが
みょうが
みょうがと聞くと
この入院生活と
この詩集と
そして何より貸してくれた隣のベッドのおばあちゃんを思い出す
今日は
私の
みょうがの
おはなし
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ごきげんよう♪