一日の拘束から解放されるとき。

仕事に耐えた肉体が、元の束縛のない時間に戻る瞬間だ。

これから未知の旅にでも出掛けるかのような新鮮さがある。

拘束から解放されてゼロになるときが、心が解放されるときだ。

ほんの一瞬だけ何にでもなれるような解放感を感じる。

これは思い込みから生まれるものだ。

しかし、すぐに家のことを思い出し、再び何かの考え事を始めてしまう。

心が浮かばれるときはほんの一瞬でしかない。

この一瞬の時が人の素晴らしさを感じさせてくれるのだろう。

それ以外のときには、何かしらの考え事をしてしまうものだ。

少なくとも自分が何者かを認識しているときには。

一瞬だけ戻る心のゼロポイント。

誰にでもその瞬間があるはずだ。

鳥肌が立つような、内側から沸き上がって来るような感覚。

そのような一瞬だけ、人は何か尊い存在になったと感じる。

日常を感じる人は、自分を意識した整理された有限の存在だが、日常から一瞬だけ離れた人は、自分を意識しない整理されない無限の存在に感じる。

ほとんどは意識してのことなので、意識しない自分というものを感じることはない。

一体何を考えさせ、何を感じさせるために人は命の連鎖によって生かされているのか。

単なる予感、それとも推測、それとも過ちであるのか、自ら思い込みのなかに突入すれば、表現できない虚空に癒されるのか!?

王冠2音譜王冠2音譜王冠2音譜ベル天使