生きることは、失敗と共にある。

失敗とは自分がそう感じたことであり、他人から見ての失敗ではない。

失敗したと思う感情は忘れることはない。

忘れるということは思い出さないようにするということだが、人は少なくとも無意識のなかで過去の経験を忘れることはない。

過去こそがその人である。

人は経験によって生かされ、新たな経験をしようとする。

経験不足だと思う限り、経験はどこまで行っても満たされない。

人は過去の失敗を忘れ、今の成功を成し遂げようとする。

しかし失敗こそがその人である。

失敗を作り出した混沌とした気持ちのなかに、生きる力が隠れている。

その人の根底にあるもの。

悲しいかなそれは成長期までに出来上がる。

変わって見えるのは外見であり、内面は変わることはない。

我々は、社会に順応するために懸命に外見を作っているのだ。

その人の中にある影の部分、暗い部分は、その人の生きる力を再認識させる部分だ。

この影の部分がないと、いつかは生きることが見えなくなる。

生きることを認識するためには、影が必要であったとは、これまた不思議である。

生きるということは、明るさにはあらず、影にあると捉えることができる。

妥協、ひねくれた精神、感情の抑圧、自意識過剰、欲求不満、劣等感と優越感、特別意識、そういったものはことごとくその人の影を作っている。天使星ドクロお月様