何もしないことの大切さを心に留めておけば、何もできなかったときのいらつきを抑えることができるかな。

最終的には、何もないところ、言い換えれば、すべてが生まれるところへ戻っていくのだ。

多くを経験すればするほど、経験しないことの大切さも知るようになればいい。

ただ、この世の中はルールに従って作られているから、経験しないとルールの上では不利になる。

そうであっても、個々人の源泉はみんな同じだから、世の中のルールがすべてと言うものでもない。

有と同時に無を意識すれば、人格は形成されそうである。

無論、一面的に捉えられるものを人格と考えれば、ルールがすべてになる。

しかし、ルールの裏側にある源泉で捉えれば、果たして人格と思われるものはどうか。

懐の深さは、反対側のものを受け入れる器量にある。

だから、無を意識することは人格の形成に繋がる。