翌週、わたしは、りつ子に連絡を取らずにいた

 

多分、店に現れるだろう

 

現れなかったとしても他にも知り合いは、いる

 

何やら良からぬことをたくらんでいそうだから

 

巻き込まれたくない気持ちもあった

 

ストレス発散の目的なのに

 

ストレスを抱えて帰りたくない

 

21時を過ぎた頃・・

 

りつ子はいつものように現れた

 

特に機嫌も悪くない

 

いつも通りだ

 

少しほっとした

 

ハンプティも鈍感君と一緒にやって来て

 

京子さんとそのお友達と

 

いつものように楽しそうに話をしていた

 

りつ子は酒豪って程でもないがお酒が飲める

 

その夜は珍しく赤ワインを飲んでいた

 

もう、ハンプティの事は忘れようとしているのだろうな・・と

 

思ったその時

 

りつ子はつかつかとハンプティのそばに行ったかと思うと

 

いきなり赤ワインを頭からハンプティにかけた

 

そして

 

何か叫んだ!

 

あまりに突然の出来事なので

 

止める事も出来なかった

 

ハンプティも反撃して何か叫んでいた

 

ディスコ内なので二人が何を言い合っているのか聞こえない

 

店のセキュリティで、

 

ボディーガードみたいな男性2人が飛んできて二人は

 

店の外につまみ出された

 

外に行こうか

 

どうしようか迷っていたら

 

足がすくんだ

 

暫くしてボディーガードみたいな男性が

 

ロッカーから荷物を取り出して外に出て行った

 

多分、二人の荷物だろう

 

それっきり2人は出禁になった

 

りつ子にメールしたが返信は来なかった

 

翌日、電話もしたが出なかった

 

その夜以来、りつ子に会っていない

 

人が幸せそうにしていると「爆弾を落とそうかな?」って言ったり

 

平穏無事な日々が続くとわざとトラブルを起こしたりしていた

 

りつ子はサイコパスだったのだろうか?

 

今となってはそれも分からない