わたしは予定通り店に20時に着いた

 

ロッカーで荷物を預けてカウンターで

 

ドリンクを注文していたら

 

りつ子がやって来た

 

こころなしかやつれているように見えた

 

ディスコの照明のせいだろうか?

 

「お・は・よ・う あいつまだ来てないね」

 

いきなりあいつ呼ばわりか・・

 

まぁ・・そうなるよね

 

りつ子とふたりでこそこそ話していたら

 

ダンプティが部下と一緒にやって来た

 

ダンプティはいつもパシリみたいな部下とやって来る

 

意外に小心者なんだろう

 

ちらっとこっちを見るものの

 

いつものように近づいて来ない

 

あーーっ やっぱりおかしい

 

りつ子も寂しそうだった

 

「ほらね やっぱり気のせいじゃないんだ」

 

りつ子はダンプティの事がホントに好きだった

 

重かったのだろうか?!

 

どちらも既婚者なのでトラブルになりたくないのかもしれない

 

「りつ子、どうする?わたしが何かダンプティに言おうか?」

 

「ううん いいよ!あの態度が答えなんだよ やっぱりクズなんだよ 噂通りなんだよ」

 

「え?噂でクズって聞いてたの?」

 

「うん・・リカさんの同級生ともいい仲になってポイ捨てしたらしい。会社にどっかの女に乗り込まれたこともあるんだって」

 

げげげーっ 絵に描いたようなクズじゃないかっ!

 

なんでそんな男を好きになるかなぁ・・・

 

「だったらもう忘れな!関わらない方がいいよ!」

 

「うん・・もうシカトする!りなちゃん踊ろう」

 

そういうとりつ子は踊りに行った

 

ダンプティは常連の女性たちと話をしては笑っていた

 

ホントにクズだった