「ねぇ~リナちゃん!
今度の土曜日はお祈りの日なの。
満面の笑みで冴子お嬢様は、おっしゃった
ふぅ・・呑気なものだ
どんなにお祈りしても部屋は綺麗にならない
カビもどんどん繁殖する
運転は私がする訳じゃないけど、
往復2時間ぐらいかかる
行って帰って来るだけでもクタクタだ
そんなエネルギーは他に使いたい
もう若い頃のようにエネルギーは湧いてこない
残り僅かな資源は、有効活用したい
わたしは適当に「ああ・・う・・うん」
生返事をした
冴子お嬢様は、やたらお祈りが
どうのこうのおっしゃる
我が家は、仏教ではないので
一般家庭がどのぐらいの頻度で
お寺に行くのかが分からない
でも、お彼岸とかじゃないのだろうか?
なんで、冴子お嬢様は、お寺にばかり行きたがるのだろうか?
わたしが未亡人なりたてだからだろうか?
あらかじめ主人のための供養は
お構いなく!と伝えてある
宗派の違うお寺さんで祈ってもらって
お金を払うのは納得いかない