主人が亡くなって、わたしは、

 

魂が抜けたようになっていた

 

息子は、火葬場から戻ると、

 

お昼も食べずにウーバーイーツの仕事に出かけた

 

「稼ぎ時だからさ・・」

 

そう言うとバイクで出て行った

 

冷たいとか・・そういうのじゃない

 

諸々の支払いが迫っていて、泣いてる暇は、ないのだ

 

ガラーンとした主人の部屋

 

レンタルしていたベッドも返却したのでない

 

こんなに広かったっけ?

 

食べる気力もなかったけれど・・

 

水だけは、飲んでいた

 

わたしが倒れて息子に迷惑は、かけられない

 

もう、倒れても今までのように

 

主人に病院に連れて行ってもらう事も、出来ない

 

誰もいない部屋で、

 

足を投げ出して、ぼーっとしていた

 

わたしには、兄弟も親戚もいない

 

このままでは、死にたくなる

 

数人の友達に事情を説明して、泊めてもらえないか訊いてみた

 

でも・・アラフィフ・・

 

それぞれお姑さんの介護があったり

 

孫の世話があったり

 

離婚して一人暮らしの友達もいるが彼氏がいて、

 

いつ来るか分からないとの事だった

 

なかなか難しい・・・

 

ひとりでビジネスホテルに泊まろうかとも思ったけど、

 

死にたくなるかもしれないので、やめた

 

どうしよう・・・

 

ピコン!!!

 

ラインをした友達から返信が来た

 

          ”リナちゃんさえ良ければ、何日でも泊まっていらして!

 

なんなら住んでもらってもいいのよ”

 

ありがたい(泣)

 

”えーっ!ほんとに?

 

ありがとう!

 

お言葉に甘えて明日から行きます”

 

そう返信した

 

2つ返事で、友達の家に行く事にした

 

キャリーバッグに最低限の荷物を詰めこんだ

 

ただ、電気敷毛布を持って来てと言われた

 

なぜだろう?寒いのだろうか?

 

興奮して眠れないので、睡眠薬を飲んで眠りについた

 

この時は、とんでもない事が起こるなんて予想もしていなかった