人生とは
長い長い旅のようなものだから
要らないものは置いて行こう
長く歩くには
重くて疲れるものなんて
一つひとつ置いて行こう

心の中にあるものを
一つひとつ見つめた時
天高く 駆け登るには重たいもの
生きている間に身につけた
要らないものが
きっと きっとあるはずだから

生まれてくる前に誓ったこと
生まれてくる前に抱いてた夢

人生は長いようで短いもの
あっという間に
まわりの状況は変わり
親も自分も
いつのまにか歳を重ねてゆく

されど、
心の中に抱いた夢は
決して枯れることなく
朽ちることなく
自分の心の中で
かすかな息遣いで呼吸する

心の中の希望が
心の中の夢が
心の中の願いが
失われた時

人は
ただ生きているだけの
化石と化す

闇の中を生きるより
一条の光射す方へと
すくっと顔を見上げ
歩く方がいい

闇夜の中を手探りで
迷いながら歩くより
転んでも 躓いても
前を見つめて歩くのがいい

だから  私
歩いてる
だから  私
生きている

けれど

あの日 あの時

虚勢を張り
背を向け旅立つ
あなたの後ろ姿に
人知れず
「幸あれ」と祈りつつ
涙をそっと拭った私を


あなたは
知っていたのだろうか。