過激な性表現しか規制されない。
と主張する賛成派がいます。
どうしてそう思うのかな、
と思って主張を読み進んでいくと、
「条文を読めば分かります」
とおっしゃいます。
いいえ。
条文を読むと、
「過激ではない性表現も取り締まることができる文言になっています。」
※運用上過激ではない性表現を取り締まる可能性は低いと思っていますが。
なぜこんなことが起きるのかな、
と思っていたんですが、
彼らは法律の文章の読み方を知らないのではないか、
と思いいたりました。
法律は日本語で書いてあります。
日本人だから、
日本語くらい読めばわかる!
と思うかもしれません。
でも、
法律の文章は、
「読み方の作法」があります。
彼らは、
それを知らないまま条文を読んでいるんじゃないかなと。
そこで、
今日は法律の文章は、
普通の文章とちょっと違う、
ということを説明したいと思います。
次の例文を読んでみてください。
「凛ちゃんその他女子」
次に、
以下の選択肢から、
凛ちゃんに該当しないものを選択してください。
①成人女性
②10歳の女児
③中年男性
④イヌ
答えは↓にあります。
反転してみてください。
↓
(答)
なし。
①~④のいずれも、
「凛ちゃん」に該当する可能性がある。
少し詳しく説明します。
「Aその他B」といったとき、
AとBは完全に並列であり、
同じ種類のものとは限りません。
そのため、
おじさんだろうがイヌだろうが、
「凛ちゃん」に該当する可能性があるのです。
ちなみに、
良く似た言葉に「その他の」という言葉があります。
「凛ちゃんその他の女子」
このとき、
「凛ちゃん」は「女子」の例示になります。
そのため、
「凛ちゃん」に該当する可能性があるのは、
①成人女子
②10歳の女児
であり、
③中年男性
④イヌ
は該当しません。
ちなみに「女子」とは人間の女性を指します。
普段の感覚で文章を読むと、
誤って読む可能性がある、
ということがおわかりいただけたら嬉しいです。
条例についての発言を聞く際は、
きちんと法律の読み方を知っている人かどうか、
を見極める必要があります。
少しでも多くの人にこの問題を知ってもらいたいと思う方は、
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