『はぁ…はぁ…やっぱりッ!!』

砂を掘り起こし出てきたそれは、メダロットだった。
ところどころ錆び付いていて…このままでは動きそうにない。

『あなた…ずっと一人だったんの…?』

コナミは飛び出してきた自分と浜辺でさみしく埋まってたメダロットを少し重ねた。

顔をやさしく撫でてみた。
砂がパラパラと落ちる。
露出したボディが月の光を反射しキラキラと光っている。
コナミには、それがメダロットが喜んでいるように思えた。

『…いっしょに帰ろっか?…お母さん、買わないって言ってたけど、拾っちゃダメって言わなかったもんね!…怒られてもいいや…だって、私、アナタのこと気に入っちゃったもん!』

不安を抱えながらも、コナミは家路についた。
錆び付いたメダロットを背負って。
その晩。

家に帰ったコナミは今日起こった事の顛末を母親に話して嘆願した。しかし、母は…

『買いません!アナタは女の子なんだから!これ以上男の子の真似しないの!』

メダロットを持つことに反対された。
怒った母は怖かった。昼間の変態なんて比較にならないくらいに…。だが、それでも食い下がった。
しかし、いいわけの聞かないのが裏目に出て、さらに激しく反対されてしまい、コナミは『お母さんなんて大っ嫌い!』と勢いで飛び出してしまった。

『待ちなさい、コナミ!…もう!』
母の制止を振り切ってコナミは学校裏の浜辺へ猛ダッシュしていった。



そんな母娘のやりとりの同時刻。


出張から帰ってきたコナミの父が、浜辺の南にある船着き場近くを歩いていた。仕事仲間と楽しく過ごしたのか、少々できあがっている。

『コナミ~、母さ~ん♪いまから帰るよ~♪』

フラフラとしながら浜辺を歩いていたが『あ…』っと言って突如止まる。

『コナミのおみやげ忘れた…』
困った顔で立ち尽くす。

『まいったなぁ…ん?おお!綺麗な金ピカの貝がこんな所に落ちてる!…う~ん。…う~ん。…ま、コレでいっか!』

…酔っぱらいは時折、大胆な行動をとる…。
問題が解決した父は家路についた。



一方飛び出したコナミはとぼとぼと、浜辺を一人で歩いていた。

『お母さん…なんでわかってくれないのかな…』

ふと気がつくと、いつの間にか昼間にロボロボ団と戦った洞窟の近くに来ていた。

『そういえば、アイツ等…ここで何してたんだろう?』

少し洞窟に近づく。しかし…

『…入るのは、ちょっと怖いな…』

夜の暗さと昼間の件の事もあり、苦笑いをしながら思わず後ずさりする。

その時だ。

ガッ!

『ひゃあッ!?』

コナミは何かにつまずいて、おしりを強く打ってしまった。
突然のことで、普段より女の子らしい口調になる。

『いたぁい…もう、なにぃ?』

コナミは自分をこんな目に遭わせた原因を睨みつけた。
しかし、それを見ておしりの痛みは吹き飛んだ。

『…あれ?…もしかして…』

コナミはドキドキしながら、自分を転ばした物を砂から掘り起こした。
睨みつけたそれが、もしかしたらと期待して…