昔
わたしの母校で
子どもたちが通った小学校で
学習ボランティアを
していた
そしてある日
悟り、目覚めの感覚のまま
ボランティアに行ったら
普通学級の中の
特別支援学級にも
所属する女の子が
わたしを
一瞬で見つけ
振り向きながら
手を振った
そして
授業中もずっと
手を振り続け
休み時間になって
彼女が教室を
移動するときも
ずっとわたしに
微笑みながら
手を振り続け
廊下に出てからも
廊下と教室の間にある
窓から
手を振り続け
移動し
そして
中学校
養護学校の高等部で
出会っても
彼女は
ずっとわたしに
微笑み続けた
そして
ある日
市内のカフェに
行き
併設されている
野菜直売所に
行ったら
その時の
女の子が
勤めていて
そして
彼女は
またわたしを
じっと見て
嬉しそうに
していて
この日は
わたしと全てを
共有する
親友もいたから
彼女はまた
本当に
嬉しそうで
わたしも
嬉しくて
わたしたちは
有限の世界で
少し言葉を
交わしながら
無限の世界では
無言の会話を
した
