出産 ⒍ | ブログ.

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事実は小説よりも奇なり.
Truth is stranger than fiction.

息子りんの絵と猫と, 愛する人生と.
Rin’s arts,cats,and loved life.

















分娩室は
入ってすぐに
長椅子のソファがあり











そのカーテンの奥に
分娩台がある
個室だった













そして
そこでもわたしは
「入りたい…」
と思ったが











「身内ではないわたしが
入れるのか…」
と待っていると









先にいた
助産師さんに
新たな二人の助産師さんのうちのお一人が
「この方どなた?」
と聞いた













すると
わたしと娘さんが
抱き合って泣いていた
姿を見ていた
先の助産師さんは











「この方は
お母さんのお友だちなのだけど
縁が深いみたいだから
入ってもらって」
と言い












わたしはまた
「こんなことがあるのか…
有り得ない…」
と思いながら











分娩室の
ソファに座った












そして
カーテンの向こうに
耳を澄ませていると












先生が
赤ちゃんの性別を
見忘れていて
性別が不明だったので














先の助産師さんは
赤ちゃんにつける
バンドを二色用意をしながら
「女の子のような気がするな…」
と言っていて











わたしは 自分が
当たり前に
男の子だと思っていたことに
気付いた













そして
その間にも
陣痛はどんどん進み











娘さんは
いきみ始めた











でも
助産師さんが












「まだ早い!」
と慌てて止め











でもわたしは
彼女の本能は正しい
と思っていたら











助産師さんが
内診をすると
「ほぼ子宮口が全開で
胎胞が見えている」
と言った













そして
先生も
すぐに呼ばれた
分娩室は












さらに
集中した空気に
なっていき













わたしは
そんななか
「写真が撮りたい…」
と思いながら












また
この後の展開が
どうなるのかと










無言で
無限に
佇んでいた