昨日の教室では
松山先生と
傷つく
ことについて
話していた
先生は
傷を
修正する
という行為は
美しくないんです
と
言った
だから
そのままにしないと
いけないんです
と言ったとき
わたしは
なぜだか
わからないが
嗚咽しそうなくらいの
衝動が
こみあげた
ふと
昨日の朝
一緒に
車に乗っていた
長女が
道端で
子猫が
死んでいる
と言ったことを
思いだした
わたしがそれを
直視できなかったのは
それが
美しくない
と思っていたから
だとわかった
そして
猫の遺体を
土に
埋めてあげたい
衝動にかられたが
ふと
風雨にさらされ
ウジがわき
車にさらにひかれ
どんどん形が
なくなっていく
ことが
その猫の
自然な姿なのかも
しれない
と思ったとき
こんな
美しさが
あるのかと
嗚咽した