そして息子は
長女も次女もわたしも
通った
市内の公立の幼稚園に
年長の途中で
入園することとなった
それは
息子にとっての
初めての社会生活で
ハンディのある子どもの
年度途中の
突然の入園の
お願いでありながら
先生方は
快く受け入れて下さり
息子は
長女が１年
次女が２年お世話になり
息子を
健常のときから
知っている
大好きな先生のクラスに
入れてもらうことになった
そしてそれは
突然の入園で
補助の先生が
いなかったため
わたしも
最初の２ヶ月は
息子と一緒に通園し
園児たちと共に過ごした
そして
何も出来ず
お世話になるばかりだと
思っていた
息子のそばには
いつも
友だちと喧嘩をして
一人ぼっちになった
友だちが
近寄ってきて
何時間
何日か
一緒に過ごすと
皆元気になり
友だちの元へ
戻っていくことに
気づいた
そして
そのことで
できないことだらけの
息子にも
社会での役割があることを
知り
そしてそれは
息子にしかできないことで
そして
息子が
何の努力もなく
ただ存在しているだけで
それが起こっていることに気づき
息子の全てを
抱えてきた
わたしは
もう、
一人で頑張らなくても
いいのかもしれない…
とホッとし
涙が溢れ
少しずつ
肩の力を
抜いていった
