昨日のブログで「トランプが大統領選挙に勝ちそうだから半導体株軟調」と書きましたが、実際は「バイデンが東京エレクトロンへの規制を検討しているもよう」とどこかのメディアが報じた事が急落の大きな要因だったようです。適当な事を書いてしまってスミマセン(半導体株事情には詳しくないので…)。ただ、そもそもこの期に及んでバイデンがそんな事を言い出すのはトランプに対抗するためであり、そういう意味では半導体株急落の原因はやっぱりトランプです。そのトランプは「台湾は防衛費をもっと払うべきだ」とも発言し、これがきっかけで昨日は台湾TSMC株が急落。これらの流れを引き継いで今日も日本の主要半導体株は総崩れ状態となりました。我が世の春を謳歌してきた半導体株の潮目が変わった感もあり、しかも半導体株は日経平均への寄与度も極めて大きいので、このままガタガタと崩れれば史上最高値圏の日経平均も必然的に大きく下落する事になります。まあしかし私にとっては大型半導体株や見せかけの日経平均が下落しようどうでもいい事で、というかサッサと落ちてもらってバリュー株へ資金が移ってきて欲しいと本気で思っています。半導体株はハッキリ言ってこれまでが高すぎただけで、下落のキッカケを待っていたという面はあると思います。

 という訳で半導体株急落はむしろ嬉しい事と言えるかもしれないぐらいに思ってますが、しかし今回は円高も急速に進んでおり、こちらは本当に厄介です。円高が進んでいる理由はトランプがドル安志向だというのが大きいようですが、昨夜ブルームバーグのインタビューで河野太郎が「円安を是正するために日銀は利上げすべき」と発言したのも大きな理由だという事です。現時点での利上げが愚策である事は何度も述べていますが、円安を是正するための利上げとなると本当に論外もいい所で、頭がイカれているとしか言いようがありません。そんな事をしても景気を強烈に痛めつけるだけですし、何より為替をターゲットに利上げなんかしてしまうと物価の安定という本来の金融政策目標からかけ離れた政策運営になってしまい、しかも投機筋から「もっと利上げを」と催促される相場となって収拾がつかなくなるのは目に見えています。悪い円安論を吹聴する「ひろゆき」とかいうオッサンもそうですが、金融の事を何も分かってないド素人がしゃしゃり出てくんな!と言いたいですね本当に。しかし頭が痛い事に河野太郎はこの秋から岸田に代わって総理大臣の座に就く可能性もそれなりに高い人物です。私の中では河野は緊縮財政派というイメージがあり要注意人物という認識ですが、今回の発言を聞く限りではもしかしたら私の想像以上にヤバい人物で、ハッキリ言ってしまえば岸田以上の大アホかもしれません。とにかく円高だけはやめて本当に頂きたいのですが…しかしトランプが大統領になりそうな事も含め、近い将来の円高を覚悟しなければいけないのかもしれません。暗澹たる気持ちです。

 なので円高リスクを踏まえれば自動車関連株を減らしておいた方が良いのかなという気がしています。間もなく迎える四半期決算では基本的には好業績が出てくるとは思っていますが、しかし為替相場に暗雲が立ち込め始めている事や認証不正問題の出荷停止が思いの他長引いている事を踏まえると、仮にこの4-6月期業績が好調であったとしても結局保守的な見通し&想定レートが続く可能性が高そうな気がしています。今日株価が下がった所で言うと7241フタバ産業・7283愛三工業・7299フジオーゼックス・7927ムトー精工辺りは惰性で持ち続けてしまっている感もあるので、ちょっと真剣に考えなければいけないなと思う所です。