週明けの相場は先週末と同じような展開でした。つまり日経平均は大して下げていないのにバリュー株の下げは結構大きいという、私にとっては最もつまらない展開です。まあここ最近はバリュー株が相対的に強かったので仕方のない調整かもしれませんが、指数自体はまだ高い所にいる上にもうすぐETF分配金捻出売りも控えているという事で、今週は厳しい週になりそうな予感がしています。

 そんな中で5184ニチリンがここ数日好調です。思い返せば先日の決算チェックリストで「購入する方向で検討」以上の評価を下したのは1Q決算銘柄が5284ニチリン、2Q決算銘柄が7148 FPG・8151東陽テクニカの計3銘柄のみでしたが、この内2Q決算銘柄のFPGは決算直後こそ出遅れたものの最近の上昇で気が付けばかなりのプラス圏、東陽テクニカは最近調整しているものの6月が好調でやはり株価は十分なプラス圏(私は6月末頃に全て利確)と期待通りの強さを見せてくれている一方、1Q決算銘柄のニチリンはずっとマイナス圏に沈む厳しい展開が続いてきました。
 そんな展開もあって、最近複数の方から5184ニチリンに関する見立てを立て続けに問われました。結構下がった株価が反発を開始したようにも見えますが、まさに今が買い時なのでしょうか?と。

 確かにチャート的には26週線まで下がった所から切り返しており、本格的に反発するならここかなというように見えなくはありません。昨年10月の下落調整時も26週線で下げ止まっています。

 とはいえそれでも、今が買い時と簡単には言えないというのが正直な所です。もちろん直近の勢いのまま株価が上昇する可能性もあるでしょうし、そうなって欲しいとも思います。ただ、今買うと目先ではどうしても8月の決算跨ぎ勝負という事になってしまいます。私の中で決算は「跨ぐもの」ではなく「確認するもの」。決算の内容を確認してから買うかどうかを決めるというのがやはり王道であり決算跨ぎでの株価上昇狙いは確信的な自信が無い限りは一種のギャンブル、それはニチリンに限った話ではなく全ての株に言える話です。当然ニチリンが来月に好決算を発表する事を期待していますが、あくまで期待であって好決算を確信している訳ではありません。繰り返しになりますが決算跨ぎ前提での株購入はハイリスク・ハイリターンなのでちょっと株価が下がったり切り返しが始まっていたりだとしても、その程度の材料で軽々に「そろそろ買って良い水準ですね」とは言いづらいです。

 ただし今の話はあくまで短期的な視点での話であり、中長期的視点で見るとニチリンは普通に期待できると思っています。なので「年単位で保有するから別に次の決算がどうなろうが気にしない」と割り切って早い内に買っておくという考え方はアリかと思います。1か月後の決算で株価がどう動くかは分かりませんが、長い目で見ればニチリンは期中増配の可能性が高く、さらに来期も増配する可能性が高いというのが現在の私の見立てです。
 まあそれでも、次の決算を見てから買っても全然間に合うと思いますし、もし決算で株価が買えない所まで跳ね上がってしまったら諦めて他の銘柄を探せばいいだけな気もしますが。

 

 

 

ニチリン チャート

切り返しているが、この流れが本物になるかどうかは結局のところ決算次第か