今日はちょっと4116大日精化工業と6209リケンNPRについて書きたいと思います。

 先月の決算シーズン前に「本決算跨ぎで期待したい銘柄」として4銘柄を紹介しましたが、その中でも特に期待・注目株として挙げたのがこの2銘柄でした。決算発表以降、両者の明暗は分かれています。
 両銘柄の株価推移をおさらいすると、まず大日精化工業は当ブログで紹介した日(4/10)の終値が2969円、本決算翌日に安値2702円をつけるもののすぐにV字回復して決算3日後には2997円と紹介時の株価を上回り、以降も右肩上がりで今週火曜日には高値3520円を記録、今日の終値は3390円となっています。一方のリケンNPRは当ブログで紹介した日(4/11)の終値が3020円、本決算で急落し翌日の終値は2718円、その後もじりじりと値を下げて今月13日に2586円の安値を付けました。そこからは徐々に切り返して今日の終値は2849円まで戻っていますが、まだ取り上げた日の株価を回復できていない状況です。

 実はこの2銘柄に関してはこの1か月ぐらいの間に当ブログのコメントやツイッターのDM等で多くの方から質問を受けたのですが、そのほとんどが以下のような内容でした。「大日精化工業は決算後上昇してくれたから利確(売却)」できました。一方のリケンNPRは含み損だからまだ保有しているのですが今後上がると思いますか?」

 こういった質問に対して、私の回答は大体このようなものでした。
「私の判断は逆です。どちらか1つを残すとすれば私なら大日精化工業で、実際に今後も買い足していく予定です」

 大日精化工業は株価が切り返して買値を上回ってくれたので安心して利確し、一方のリケンNPRは想定外の下落に困ってとりあえず継続保有するという心理はとてもよく分かります。決算直後にリケンNPRに関して「ここから右肩下がりになるという展開は考えていない。握力強めでいきたい」と当ブログで書いたのも皆様の判断に影響を与えたかもしれません。ただ大日精化工業とリケンNPRのどちらか1つを選べと言われれば、言うまでもなくその答えは「自分の買値」ではなく「将来予測」によって考えるべきです。リケンNPRも中長期的にはいずれ上がるとは思っていますが、本決算で出された業績見通しや配当額は正直言ってそこまで特筆するようなものでもありません。一方で大日精化工業は今期業績にかなり自信を持っていそうな強気見通しを発表しており、四季報での書きっぷりもかなり良く、それらを総合的に勘案すると少なくとも目先では大日精化工業の方が有望と私の目には映ります。

 要は売買判断では「自分の買値」や「いくら含み益or含み損になっているか」を考慮してはいけない、あくまで将来の株価予測にのみ基づいて判断しなければならない、という事を言いたいのです。大日精化工業とリケンNPRはまさにその鉄則がモロに表れた好例と言えると思います。

 

 

 今日の株式市場の方は、日経平均自体は大きめの下落でしたが保有株はほぼ横ばいという感じでした。まあ日経平均は「ユニクロ・半導体指数」なので参考にする意味はありません。TOPIXがレンジの高い所にいて引き続き売り目線かなという事で、5月の決算チェックで拾っていた9827リリカラを100株だけ残して売却しました。リリカラの株価は配当政策的にまだまだ割安ですが、色々調べていると何というか言葉にしづらい怪しさのようなものも少し感じるので欲張らずに微益を確定させた形です。ただしここは12月末一括高配当銘柄で夏秋以降に配当取り上昇が期待できそうな感があるので、8月の2Q決算後に改めて買い直す可能性は高いような気がしています。

 

 しかし最近は買いたい銘柄が見当たらないというのもありますが、ほぼ売り一辺倒というような形が続いており現金ポジションがかなり積み上がってしまっています。何となくバリュー株に流れが戻ってきているような雰囲気も感じるのでそろそろ何か買ってもいいかなと思い始めているのですが…でも具体的に何を買うのかと言われると難しいですね。