先日、読者様から「自動車関連株不調の理由」と「銘柄判断の際にコンセンサスをどう捉えているか」というご質問を頂戴したので、私の考えを述べさせて頂こうと思います。
まずコンセンサスですがこれはシンプルで、一言で言うと全く参考にしていません。コンセンサスが高いとそれを超えていかないと株が売られてしまうので鬱陶しいなと思うぐらいです。ただ、コンセンサスが高いのに四季報の予想がさらに高いという場合は四季報的にその企業の業績予想をかなり強気に見ているという事なので、そういうケースでは多少は参考にする事もあります。
続いて自動車関連株不調の理由ですが、色々理由はあるかと思いますがやはり何と言っても先の本決算で各企業が軒並み保守的な業績予想を立てた事が大きいと思います。日本企業は期中に下方修正をしたくないというマインドがあまりに強いが故に期首時点ではとりあえず保守的な見通しを立てる所があまりに多いですが、自動車関連企業もまさにその例に漏れず、想定レートを実勢より円高に設定するなどして保守的な業績見通しを出している所だらけです。やはりこの残念な見通し連発が直近の株価を押し下げている最大の要因かと思います。
あとは、自動車関連企業の業績は実際に前期がピークだったのではないかという観測も株価の押し下げ要因になっていると感じます。振り返れば自動車関連はコロナによる半導体供給不足で苦しい時期を過ごしましたが、昨年度は半導体供給回復による「リベンジ」に湧いた年でした。今年度はそれが「正常」に戻るので、自動車販売も前期ほどの活況とはならないのではないかと投資家に見られているように思います。また、自動車関連株にとっては為替レートが非常に重要ですが、現在の1ドル155円~160円という水準はどうも円安の天井付近と感じます。今後1ドル170円、180円と円安に進むよりは日米の金利差縮小によって150円、140円と円高方向に進む可能性の方が高そうで、こういった観測も株価押し下げの要因となっているように感じます。
という所ですが、今各企業から出されている今期見通しが必要以上に保守的である事はまず確実だと思うので、夏秋以降の株価には期待できるのではと思っています。まあ為替レートに関しては注意が必要ですが…
市場ですが、今日はメジャーSQ週の真ん中(いわゆる「魔の水曜日」)でどうなるかと思っていましたが、日経平均は下がったとはいえ常識の範囲内の下げに留まりとても急落と言えるようなものではありませんでした。となると明日が急落日となる可能性が高いのか…?と思ってしまいますがそんな事は明日にならないと分かりません。ただ、今夜のFOMC次第で株価が大きく動きかねない事だけは間違いありません。今回のFOMCは今後どのような利下げ見通しが示されるかが焦点で、市場予想ではどうやら年内2回の利下げが有力視されており1回だとネガティブと捉えられるという事みたいです。もちろんネガティブサプライズは困りますが、ただし利下げ観測が早まったら早まったでグロースシフトが起こる可能性もあり、私のようなバリュー株ホルダーにとっては何がいいのかよく分かりません。いずれにしても金融イベントを消化しないとなかなか動けないですし、無理に動く必要も無いと思います。
なのですが、今日は7804ビーアンドピ―という株を少し買ってみました。今週月曜日の決算を受けて株価が急落していたので、これは買うなら今のタイミングかなと考えた次第です。少なくとも私には株価が急落するような内容の決算には見えませんでした。ブログ移行までは個別銘柄の詳しい紹介を封印しているので多くは語りませんしそもそも深く調べた訳でもないですが、以前ならおそらく記事を一本書く銘柄だろうとは言っておきます。