GWも終わり、今日からはまた通常モードでいきたいと思います。ブログがいつまで続くかは分かりませんが、皆様よろしくお願い致します。

 さて5日ぶりの商いとなった株式市場ですが、TOPIXが+0.65%に対して日経平均が+1.57%と、ユニクロと大型半導体株ばかりが上がるという見慣れた光景になりました。まあでも為替が目まぐるしく動いて一時よりはかなり円高に振れている事を思うと、とりあえずは下がらなくて良かったという思いが大きいです。

 その為替ですが、個人的な予想としてはもう介入は難しいのではないのかなという気がしています。というのもこの連休中にイエレン米財務長官が「為替介入はまれであるべきだ」とクギを差しており、日本政府の姿勢を牽制してくれています(実際この発言の直後にまた円安方向への揺り戻しが起きました)。目下の米国の最大の目標はインフレの鎮圧であり、そのためにはドル高がありがたく、ドル安を招く為替介入は望ましくありません。また、米国は為替介入を度々行う国を為替操作国に認定しており、その認定基準には介入の回数と金額があるのですが、金額の基準はGDPの2%程度とされています。日本の場合はGDP2%というと約11兆円ですが今回は既に8兆円~9兆円規模の介入を行ったと言われており、11兆円という「為替操作国認定基準額」に近付いています。実際、2年前の為替介入の際も介入規模は確か9兆円程度と、GDP2%の範囲内でした。まあ岸田は大バカなので何をしでかすか分かりませんが、しかし為替介入懸念が薄らいで1ドル150円台なら、為替介入懸念がくすぶる1ドル160円台よりよっぽど良いと言えます。そういう意味では、株式市場を覆う懸念はまた一つ晴れつつあるのかなという気がします。

 ただし今週からいよいよ本決算発表が本格化とあって、個別株にとっては市況などよりも本決算の内容の方がよっぽど重要です。そしてその本決算なのですが、この連休中に色々考えましたがやはり本決算跨ぎはリスクが大きく怖いという結論になりました。本決算では現業績よりも新年度の業績見通しが重要となるので、本当は好業績だったとしても会社が保守的な見通しを出してしまえばそれでお終いです。最も分かりやすい例が7241フタバ産業で、同社は業績好調継続中、前期の経常利益は185億円で四季報によると今期は220億円と大幅増益が見込まれていました。しかし蓋を開けてみると会社が出してきた今期の経常利益見通しは150億円と大幅増益どころかまさかの減益で、株価は急落しました。問題なのは、この四季報見通し220億円というのが間違っていたのかどうかは全く分からないという事です。実際はフタバ産業の今期経常利益は最終的には220億円ぐらいになる可能性だってあるでしょうし、またそう思っている人は多いです。ただ、もし本当に今期の経常利益が220億円になるとしても、会社として弱気な見通しを出されてしまえば株価は急落です。私はPBR1割れ企業は不必要な弱気見通しは出して来ないと思っていましたが実際はそんな事は無いようで、同様の保守的見通しは他の企業でも沢山見られています。こんな状況を見せられては、本決算跨ぎはリスクが大きいと考えざるを得ません。

 という訳で、本決算はあまり跨ぎたくないという方針でここからの1週間を過ごそうと思っています。先月のブログで「積極的に本決算跨ぎにチャレンジしたい期待銘柄」として4116大日精化工業・6209リケンNPR・7236ティラド・7287日本精機・8041 OUGその他いくつかの銘柄を紹介してきましたが、フタバ産業の超弱気決算を見てしまった今となっては、ハッキリ言って期待どころかむしろ決算跨ぎはやっぱり危険とすら思っています。まあこれまでコツコツ買ってきた分を今更減らそうとも思いませんが、しかしもう買い足しは基本的に控えようと思います。またその他の銘柄も、迷うぐらいなら本決算を跨がないという方針で臨むつもりです。

 私の銘柄選別の基本は1Q.2Q決算チェックです。なので本決算跨ぎには期待せず、今決算期でもいつものように1Q.2Q決算チェックで良さそうな銘柄を拾うという方針を全面に押し出していこう思っています。やはり基本が大事です。