一時160円台をつけていた円ドルは昨日一気に154円台まで戻し、その後も激しい値動きとなっています。そして連休明けとなった今日の日本株は大きく上昇しました。
 この一連の値動きを見て実感するのは、ずっとくすぶり続けていた為替介入懸念がいかに株式市場に悪影響を与えていたかという事です。もちろん円高は株価にとって悪影響ですが、投資家が最も嫌うのは「今後どうなるか分からない」という不透明感です。実際に私自身、ここ1~2週間は為替介入懸念のせいで思うように株を買えないでいました。為替介入が実際に行われたかどうかは分かりませんが今回は多くの投資家が「為替介入があった可能性が高い」と見ており、それが悪材料出尽くしとなって今日の株高に繋がったというのが私の認識です。そういう意味では、もし為替介入が本当に行われていたとして為替が1ドル155円ぐらいで落ち着いてくれるなら、最高の「悪材料出尽くし」となって素晴らしい展開と言えます。最近は中東と為替が2大懸念事項でしたが、中東情勢に関してはかなり落ち着いてきた印象があります。この調子で為替介入懸念についてもアク抜けとなって欲しい所です。

 個別株は決算発表が始まっています。先週金曜の引け後には6526ソシオネクストが決算を発表しました。好業績は間違いないと思っていましたが、結果はまさかの今期大幅減益。当日の夜間PTSではかなり売られており私も今日はストップ安近くまで下がるのではと感じていましたが、しかし蓋を開けてみると今日の株価は+8.92%の急騰でした。まあソシオネクストの場合はまたいつ急落するか分かりませんが、しかしこういう人気グロース株は業績や配当ではなく需給が株価を決めるんだなと実感せずにはいられません。いずれにしてもソシオネクストは私の手には負えない株であり、保有するなら短期的な株価には目をつぶってガチホしかないと感じます。ただあの決算内容で株価が急騰するというのは、ソシオネクストの人気の高さというか株価の強さを感じはします。

 そして今日は場中に9104商船三井が決算を発表しました。商船三井自体は旧NISA持ちで当分売る予定も無いですが、9101日本郵船と含めて今もなおそこそこの金額を持っているので重要決算。結果は減配とはいえ営業利益の大幅増益が好感されて株価は大幅上昇となりました。船株といえば決算の度に株価が急落するイメージがあったのでまさかの急上昇に驚きですが、とはいえ最近かなり下落していたので上がったと言ってもまだまだ戻り不足ですし、何より来週日本郵船がまた下らない決算を発表して株価が急落しそうな気がしてなりません。とにかく日本郵船がいつも足を引っ張るので、現時点でぬか喜びはできません。

 他では5905日本製罐という銘柄も引け後に決算を発表したのですが、結果は結構な好業績→今期赤字転落予想で配当も70円→30円の大減配というショック極まりないものでした。実は四季報の記載があまり良くなかったので決算前に売ろうかどうかかなり迷いつつもPBR0.5だし保有しているのも100株だけだしまあいいかと跨いだのですが、結果は大失敗。PTSで値がついていたので即売却しましたが、これ普通に明日ストップ安では?と思うような超絶悪決算です。というかこんな悪決算が出てしまっては、同業の5902ホッカンが心配になります。実はホッカンの四季報記載も正直言って良くありません。ホッカンの場合は来期増配を既に明言しているという強みがありますし株主優待が1年保有縛りというのもあるのでやや売りにくいですが、本決算の怖さを考えれば跨がずに売っておいた方が良いだろうと正直に思います。ホッカンの決算発表は10日(金)です。