昨日も書きましたが、今は気になる銘柄こそ複数あるものの実際に買うのはタイミング的に来月からでもいいような気がしており、「今の内に何がなんでも積極的に買っておきたい!」というような前のめりな姿勢になるのは控えるべきかなと感じています。しかし一方で、1つだけ絶対に今月中にやっておきたい事があります。それは新NISAの枠(240万円)を埋める事です。

 NISAのメリットは「利益に税金がかからない」という点であり、その利益には株売却益だけではなく配当金も含まれます。なので多くの企業にとって配当権利月となる3月末日までに新NISA枠を埋めるのが定石です。もちろん2914 JTや3003ヒューリックなど3月が配当権利月でない銘柄に関してはこの限りではありませんが、いずれにしても新NISAで買おうと思っている銘柄は「その年の最初の配当」までに買うべきです。

 私の場合、現時点で新NISA枠で2914 JT・7236ティラド・7287日本精機・8593三菱HCキャピタルを100株ずつ、そして9432 NTTを500株買っています。が、これでも240万円のうち104万円ほどしか埋まっておらず、まだ136万円ほど空いている状態です。この枠を今月中に(正確には今月の配当権利日までに)埋めなければなりません。

 とはいえ私の場合は、新NISA枠を埋めると言っても新規で何かを買うのではなく今保有している銘柄を新NISAに切り替えるだけです。上記の三菱HCキャピタルにしても、従来から保有していた分を100株売却して同時に新NISA枠で100株買っただけです。ただ、どの銘柄を新NISAに切り替えるかはしっかり考える必要があります。

 当然ながら高配当で株価の値上がりも期待できそうな銘柄を新NISA枠に採用するべきですが、今後どの保有株が上がるかなんて全く分かりません。もちろん各銘柄の期待度の差はありますが、期待度が高いからと言って株価上昇率も高いかと言うと微妙な所。最近では2309シミックや7927ムトー精工がその例でしょうか。一方で6677エスケーエレクトロニクスや5445東京鐵鋼のように期待度はそこまで高くなかったのに気が付けばかなり上がっていたという銘柄もあります。

 

 ですが一方で、配当に関してはそこそこ予想できます。JTの年間配当は来期も約200円前後でしょうし、5401日本製鉄は来期も配当利回り4~5%程度でしょう。株価は乱高下しますが、配当は余程の事が無ければそこまで大きく動きません

 なので私としては、株価上昇期待よりも配当を重視して新NISA枠を埋めるべきだと思っています。弱気な考え方と言われるかもしれませんが、その方が堅実であることは間違いありません。また、新NISAでは5年保有の縛りは無くなりましたが、それでも最低でも今年いっぱいは継続保有すると決めている銘柄を選ぶべきです。新NISAで買った銘柄を今年中に売却してしまうとその枠の復活は来年以降になるので、理論上はいくらか損になります。

 そういった点を踏まえて保有株を見直した所、1805飛島建設・1814大末建設・2715エレマテック・3003ヒューリック・4093東邦アセチレン・4231タイガースポリマー・4617中国塗料・5013ユシロ化学・5401日本製鉄・5902ホッカン・5976高周波熱錬・8007高島・8141新光商事辺りが新NISA枠への切り替え候補かなと思っています。これらの銘柄はとりあえずそれなりの高配当が出る可能性が高く、今の所は今年中に売却する予定もありません。

 いずれにしても、「新NISA枠は今月の配当権利日より前に埋めるのが定石」という事は認識しておいて損は無いと思います。