今日のタイトルは「ヤマウ急落」ですが、ヤマウの話をする前にまずはここ数日の売買について書こうと思います。最近はポートフォリオの整理を進めていますが、昨日と今日の2日間で7236ティラドを買い足し、逆に4220リケンテクノス・7643ダイイチ・8076カノークスを売却しました。ティラドは何度も言及しているように私の中では第2のフジオーゼックスになれるポテンシャルがあると期待している銘柄です。ただ株単価が約4000円と高めなのがどうしてもネックで軽々な買い足しができません。今回の買いで保有数もそこそこ積まれたので、これ以上の買い足しは資金的にちょっと難しいかもしれません。

 一方売却した3銘柄ですが、まずリケンテクノスは業績は決して悪くないですがPBRが0.9まで来ており配当利回りも2.6%でもうそこまで割安でもないので売却銘柄に選びました。7643ダイイチに到っては最近の急騰でPBRが1を超え配当利回りは1.7%まで低下してしまったのでさすがに売り時と判断しました。これだけ急に上がってしまうと勢いが止まった時の下げ方が凄まじくなりそうな気がしてそれも怖いです。とはいえPBR1割れ銘柄がPBR1を超えて私の元を離れていくのは「目標完全達成」であり、何だかんだ言って購入当初の目標を完全に達成してくれる銘柄はほとんど無いので、そういう意味ではダイイチには感謝の思いしかありません。最後に8076カノークスですが、これは四季報オンライン有料版の最新記載が正直言って全く良くないので売却しました。こういう売買判断に迷っている銘柄に関しては、四季報を最終的な売買の決め手にするケースが最近増えています。

 さあそして、今日のトピックは何と言っても5284ヤマウです。ここまで株価は絶好調でしたが、今日の昼に連結子会社の不祥事が伝わって株価が急落(前日比-12.27%)しました。まさに好事魔多し。私は期待度No.1の銘柄がうまくいかないというジンクスがありますが、7927ムトー精工の微妙な決算によって期待度No.1銘柄がヤマウに変わった直後にこの有様で、ジンクスの強さにはもう笑うしかありません。

 ただ、ハッキリ言うと今日のヤマウの急落は瞬間的にやや下げ過ぎではないかという気もします。今回の子会社の不祥事は「工事での過失により海水が農地に流入し被害が出た」というものですが、話を聞く限りでは事故原因は不正等の悪質なものではなさそうですし、被害範囲も限定的で被害額もそこまで大きくないのではというのが率直な印象です。もちろんこれは現時点での報道を見る限りでの推測であって詳しい所は全く分かりませんが、しかしヤマウは麻生が最大株主の公共事業企業であり、ちょっとやそっとの事では公共事業関連の受注が減るとは思い難い所があります。何より来年度の公共事業単価はまず間違いなくかなり引き上げられており、この「価格転嫁」というプラスが結局は大きいように思います。なので今回の件で多少マイナスがあるとしても、中長期視点で考えればやはり期末決算に大増配&来期も公共事業の価格転嫁を追い風に増益見通しを出し、株価の割安感が意識される展開になるという期待は現時点ではほとんど変わりません。

 もちろん事故を影響を過小評価する訳にはいきませんが、悪材料に大して株価が必要以上に過敏に反応するというのは株の世界では本当によく見る光景です。なので私は、今回の件は残念に感じつつも一方では逆に買い場到来かもしれないと捉え、むしろ買い目線で明日以降の株価を追っていきたいと考えています。とはいえ、安易に飛びつくのはもちろん危険だという事はこの場でハッキリと言っておきたいとは思います。