決算発表を受け、今日の7241フタバ産業は前日比+10.72%と急伸、株価はついに節目の1000円台に乗せました。とりあえず喜ばしいことですが、しかし今回の結果には運が良かった部分と悪かった部分があると感じています。

 

 まず運が悪いと感じる部分ですが、それは上方修正幅が保守的かつ増配発表が無かった点です。特に増配が無かったのは残念で、もししっかりとした増配がついて来ていれば今日の株価はさらに一段高だったでしょう。フタバ産業は配当性向が定まっている企業なので上方修正しながら増配しないというのは片手落ちであり、「PBR1割れの分際で何を悠長なことしとんねん!」と言いたくなりますが…まあ今後の増配は確実なのだからと考えて我慢するしかないでしょう。ちなみに私の想定では10円弱ぐらいの増配になるのではと思っています。

 

 ただ、増配が無かったのは不運でしたが逆に幸運と感じる点もあり、それはズバリ「株価が上がった」ということです。は?どういう意味?と思われたかもしれませんが、それは同業他社との決算を比較することである程度伝わるのではないかと思います。というのも、この2~3日でフタバ産業以外にも6995東海理化・7250太平洋工業・7283愛三工業といったトヨタ関連の自動車部品メーカーが決算を発表したのですが、その内容はと結果は以下のような感じでした。

 

 

東海理化…業績まずまず・上方修正あり(内容はショボい)・増配あり ⇒ 株価下落

太平洋工業…業績まずまず・上方修正なし・増配無し ⇒ 株価下落

愛三工業…業績とても良い・上方修正あり(内容はショボい)・増配無し ⇒ 株価微下落

(※フタバ産業…業績とても良い・上方修正あり(内容は保守的)・増配無し ⇒ 株価爆上げ)

 

 

 見ての通りいずれも決して悪くない決算だったにもかかわらず、決算後に株価が上がったのはフタバ産業だけです。まあ東海理化と太平洋工業は肝心の直近業績がそこまで威張れるものでもないですが、愛三工業に関してはフタバ産業と遜色ない業績で、違いがあるとすれば上方修正の内容がフタバよりもさらに保守的というぐらいです。まあ実際は私に見えていない材料があるのかもしれませんが、いずれにしてもフタバ産業だけが爆上げとなったのはちょっと説明が難しい所で、言い換えればフタバ産業もひとつ何かがズレていれば株価下落も十分に有り得たということだと思います。

 

 とはいえ結果としてフタバ産業の株価は大きく上昇しました。これまで結構強めに推してきた銘柄だけにホッとしているというのが正直な所です。ただし私の中では、今回の決算と今日の株価をもって、もはやフタバ産業より愛三工業の方がかなり割安になったというのが率直な印象です。両者とも業績は絶好調で遜色無しですが、PBRはフタバ産業が0.83に対して愛三工業は0.73、配当利回りはフタバ産業2.96%に対して愛三工業3.82%。そしてフタバ産業と同様に愛三工業も今後増配がまず確実です。愛三工業のこの1か月の株価上昇スピードが急だったので需給面にどうなのかという問題はありますが、愛三工業は今後有力買い足し候補と考えて良いのではと思います。

 

 その他では、今日は7162アストマックスを全株売却しました。決算跨ぎ狙いで買ってみた銘柄ですが、決算内容は全く大したことは無く期待外れでした。微損となりましたが仕方ありません。全ての銘柄で儲けるなんていうのは夢物語です。