数日前の記事にて、「1か月後に一番上がっている銘柄は何だと思いますか?」という質問コメントを頂きました。これは普通にブログのネタになると思ったので、今回はこの質問に対する回答でいこうと思います。

   ただしあらかじめ断っておきますが、自分が保有していない銘柄については全く分かりません。なので今回はあくまで、私が保有している銘柄限定での話になります。なお、私の保有銘柄についてはツイッター(@aminko0731)の固定ツイートをご参照下さい。

 

   それでは早速回答に参りたいと思いますが、まず第一に、今回の質問においては「1か月後」というのがとても重要な前提条件です。将来の株価と言っても、それが具体的にいつを指すのかによって話は全く変わってきます。例えば10年後のダウはまず間違いなく今より上がっているでしょうが、1か月後に今より上がっているかどうかは全く分かりません。それこそ上下五分五分と言ってもいいでしょう。期間が短くなればなるほど、短期的な要因に左右されるので株価の予想は難しくなります。

 

 という訳で1か月後の株価を予想するためには企業の中長期的な業績見通しなんかよりも短期的要因を考慮する必要があるのですが、今回の場合におけるもっとも大きな短期的要因は何と言っても今後1か月以内に予定されている四半期決算発表です。ここでの内容が良ければ株価は急上昇し、逆にダメなら急落するのは言うまでもありません。なので「1か月後に一番上がっている銘柄は?」という問いは、言い換えれば「次の決算で一番期待できる銘柄は?」という問いとほぼ同じ意味合いと見ることが出来ます。

 

 そういう視点で考えた時に私が最も期待している銘柄は…もちろん沢山あるのですが…それでも1つ選ぶなら私の答えはズバリ7927ムトー精工ということになります。

 

 その理由は単純で、ムトー精工は次回の3Q決算でおそらく結構な増配を発表してくれると予想しているからです。今後増配が待っていそうな銘柄としては他にも4752昭和システム・5013ユシロ化学・5195バンドー化学・5284ヤマウ・7241フタバ産業・7299フジオーゼックス・8141新光商事・9142 JR九州など沢山ありますが、次回決算というタイミングでの増配確率と期待される増配幅の大きさを勘案すると、やはりムトー精工が一番なのではないかと思います。具体的には、現在の今期予定配当は79円ですが少なくとも25円ぐらいの増配は期待できると思っており、仮に26円増配で105円配当になったとすると利回り4.5%で株価2333円、4%まで買われれば株価2625円です。さらに中間配当を12円しか出してない点を踏まえれば期末配当は93円となり、半期利回り3.5%なら株価2657円という計算になります。

 

 また、ムトー精工は現在の株価がそこまで上がっていないのもポイントかと思います。11月の決算直後こそ株価は急上昇しましたが、その後円高にやられて大きく調整。最近ようやく戻してきたもののまだ2000円にすら到達していない水準で、先ほど述べた目標株価とは大きな乖離があります。例えばフジオーゼックスなども大きな期待をかけている株ですが、こちらは株価が順調に上がっており短期的な上昇余地はもう小さくなっているようにも思います。そういった点を踏まえても、ムトー精工の1か月後の株価には期待したくなります。

 

 ただ、もちろん予想はあくまで予想に過ぎません。例えば昨年8月の決算チェックで購入した銘柄では2892日本食品化工や8076カノークスといった辺りが最も期待した銘柄でしたが、実際にその後3か月で最も株価が上がったのは9034南総通運というほぼノーマークの株で、カノークスの成績はむしろイマイチでした。なので今回もムトー精工が期待通りの結果を出してくれるかは分かりません。むしろ完璧に予想通りとなることの方が珍しいのが株の世界です。

 

 また、繰り返しになりますが今回はあくまで「1か月後」の株価に焦点を当てた話であるということには留意して頂きたいと思います。半年後や1年後といったもう少し長い視点での期待度という意味では、7236ティラドや7287日本精機の方が上かなと思っています。