何を隠そう、私は大谷選手のビッグファンです。大谷選手の試合は全試合録画、試合ではない関連番組も見つけ次第全て録画、試合が日本時間の深夜に行われる日は朝起きてまず最初に大谷選手の成績を確認します。


 しかし、大谷選手は1か月ほど前に肘と脇腹を相次いで故障。その後間もなくして今シーズンはもう出場しないことが正式に発表されたのはご存じの通り。大谷選手の今年のホームラン数は44本で確定しました。この時点で2位とは9本差ありましたが各チームまだ20試合以上を残しており、大谷選手がこのまま逃げ切れるかは微妙な情勢でした。
 その日以降、私は毎日祈り続けました。

 2位以下の選手たちよ…頼むから…頼むからホームランを打たないでくれ…と。

 大谷選手の成績を確認するという朝のルーティーンは、2位以下の有力選手たちがホームランを打ったかどうかの確認へと変わりました。朝起きてスマホを手に取り、「頼むから打ってないで…」と祈りながらロバートJr選手やジャッジ選手の打撃結果を恐る恐る確認し、「本塁打」の文字が無ければ小さくガッツポーズ。逆にホームランが出ていた時にはガックリとうなだれながら、「でもまだ○本差リードしてる…!」と気持ちを持ち直す。
 「ホームランを打つな!」と願う…それは祈りと言うよりも呪いに近いものがあったかもしれません。正直、人の不幸を願っているような後ろめたさも少なからずありました。でも私は心を鬼にして彼らがホームランを打たないこと…つまりは大谷選手のホームラン王獲得を毎日祈り続けました。中島みゆきさんの「君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる(空と君のあいだに)」というフレーズを何度も頭の中に響かせながら。
 そんな私の祈り(呪い)が効いたのか、8月末時点でホームラン数35本で2位で追っていたロバートJr選手は9月1日~18日ま17試合連続ホームラン無しという極度の不振に陥り、しかもその1週間後には故障により試合出場不可能となって今シーズン終了。その他の選手も軒並みホームランは伸び悩み…

 そして今日、レギュラーシーズンは全日程を終了。
 大谷選手は見事、ホームラン王の栄冠に輝きました!!

 こんなに嬉しいことはありません。冗談ではなく人生で一番嬉しいといっても過言ではないです。個人的な話では「大学合格」とかが嬉しかった出来事の最上位候補になってきますが、そんなものよりも大谷選手のホームラン王の方が圧倒的に嬉しいです。
 という訳で、今夜は私は一人で祝杯をあげます。今までは部屋に飾っているだけだった大谷選手のレプリカユニフォームに初めて袖を通して、高いお酒を飲んで一人で乾杯したいと思います。日本人初、しかも10勝投手のホームラン王!!大谷選手、本当におめでとうございます!!



 以下、大谷選手のこれまでの活躍で特に印象に残っているシーンや記録を並べてみました。
 来年以降も更なる伝説が書き加えられていくのを楽しみにしましょう!

  日本時代
2012年
・高校野球岩手県大会準決勝で160km/hを記録

2014年
・オールスターに先発投手として出場し、初球で161km/h、2球目に162km/h(当時の日本最速タイ)
・2桁勝利・2桁本塁打達成(11勝・10本塁打)

2015年
・プレミア12準決勝韓国戦に先発、7回1安打11奪三振無失点(6回終了時までノーヒットノーラン)

2016年
・ソフトバンク戦に「1番・投手」として先発出場し、第1打席の初球をホームラン。投げては8回無失点で勝利
・マジック1で迎えた西武戦、1安打15奪三振完封勝利で優勝
・ソフトバンクとのプレーオフ最終戦、9回にDHを解除して登板し165km/hの日本人最速記録


メジャー移籍後
2018年
4月8日:エンゼルスタジアム初登板、7回途中まで完全試合

2019年
6月13日:サイクルヒット達成(日本人初)

2021年
4月4日:渡米後初めてDHを解除し「2番・投手」で出場。第1打席の初球を特大のホームラン(リアル二刀流のスタート)
7月2日:オリオールズ戦でホームラン2発、9回裏に2塁から激走しサヨナラ勝利
7月9日:着弾点がカメラに映らない衝撃の特大ホームラン(33号)
7月12日:ホームランダービー出場(日本人初)
7月13日:「1番・投手兼DH」としてオールスター出場(通称『大谷ルール』が初採用)。投手として1回無失点で勝ち投手に。
10月3日:シーズン最終戦、第1打席でホームランを放ち100打点に到達。安打・得点・打点・投球回・奪三振の5部門で100の大台を達成
11月18日:満票でMVP満票獲得

2022年
6月10日:レッドソックス戦。投手として7回1失点、打者として逆転ツーランホームランを放ちチームの連敗を14でストップ
6月22日~23日:打者として8打点をあげた翌日に投手として13奪三振
8月10日:メジャーではベーブルース以来104年ぶりの「2桁勝利・2桁本塁打」を達成
10月1日:メジャー史上初、「規定打席&規定投球回」達成

2023年
3月6日:WBC強化試合阪神戦。2打席連続スリーランホームラン。1発目は膝を着きながらバックスクリーン。
3月12日:WBCオーストラリア戦。自分の看板に直撃の特大ホームラン
3月21日:WBC準決勝メキシコ戦。1点を追う9回、先頭打者としてツーベースヒット。ヘルメットを投げ捨てて激走
3月22日:WBC決勝アメリカ戦。9回にDHを解除して登板。トラウト選手から三振を奪いWBC優勝
4月28日:投打同時出場し3安打。最終打席ではホームランが出れば史上初の「先発投手によるサイクルヒット」だったが、惜しくもフェンスまであと一歩の外野フライ
7月27日:ダブルヘッダー第1試合で1安打完封勝利。直後の第2試合で2打席連続ホームラン
10月2日:日本人初のホームラン王に輝く
11月○日:2度目の満票MVP獲得?