日銀植田総裁のマイナス金利解除示唆を受けて円高&債券安。株の方は銀行株が買われてハイテクグロースと不動産が売られるという非常に分かりやすい展開となりました。銀行株を全く持っていない私にとっては面白くない展開で、特に7148 FPGは分類上は「証券業」になってはいますが実際は不動産関連ということで今日の株価は2%超の下落。9月末の高配当権利取りに向けてここからラストスパートという所で水を差された形になり残念…というか腹立たしい限りです。

 私の保有株が下がったからとかではなく、実質賃金が16か月連続減少し家計支出も極度に冷え込んでいるという大不況の中で利上げを示唆する植田総裁は異常としか言いようがなく、日本経済の将来を思うと本当に暗い気持ちになります。利上げは財務省・岸田・金融業界辺りからの要請という面が大きいのでしょうが、銀行業にしても利上げされれば果たして本当に儲かるのか、銀行株が上がるのかというととても怪しい所です。利上げは景気低迷や債券安をもたらし、それが元で米国の地銀が次々と経営破綻しているのはご存じの通りです
 いずれにしても、もし利上げが本格化すれば株価にとっては大きなマイナスで、特に配当利回りの低いグロース株はボロボロになってもおかしくありません。ただ、グロース株から逃げてきた資金が高配当バリュー株へと向かう「バリューシフト」が起きる可能性はあるので、私としてはそこに期待したいするしかないという心境です。実際、今日もPBR1割れの高配当バリュー株はそこそこ堅調でした。


 という訳で今日も高配当バリュー株の紹介といきたいと思います。私が意識的に銘柄探しをするのは決算チェック時のみなのですが、株絡みの記事やヤフーファイナンスの掲示板等を何気なく見ていれば、図らずとも気になる銘柄が見つかってくるものです。最近もまた気になる銘柄を発見してしまいました。先週末にツイートした7299フジオーゼックスという銘柄です。

 業態は今流行の自動車部品製造業。1Qの利益進捗率は24.7%と一見普通ですが、これは1Q決算時点で既に通期の経常利益を94.7%も上方修正しているためであり、期首時点の見通しと比較した利益進捗率は48.1%。つまり足元の業績は絶好調です。

 そして何より注目なのは、1Q時点で経常利益を94.7% & 純利益に到っては121%と大幅な上方修正をしているというのに、今期配当は130円→150円とわずか14.5%しか増配しておらず、それでいて現状の配当利回りが3.8%となかなかの高配当であるという点です。同社は配当性向30%ということなのでこの増配幅はあまりにも小さすぎであり、会社のアナウンス通りなら期中の更なる大幅増配はまず確実という情勢です。最新の会社見通しでは通期のEPSは667円となっており、これに配当性向30%を掛けると一株配当はちょうど200円と、50円もの増配が見えている計算になります。現在の株価は3900円という所ですが、配当200円で利回り4%まで買われれば株価は5000円、3.5%まで買われれば株価5700円という計算。さらに言うなれば1Q時点で通期の大幅上方修正を発表するということは今期の業績にかなりの自信を持っているという表れなので、今後上方修正のおかわりも普通に期待できるでしょう。まともならば今期は四半期決算の度に増配があってもおかしくないかもしれません。

 また、PBRが僅か0.3しかないというのも魅力的です。フジオーゼックスがPBR1を達成するのは株価を14000円まで上げる必要があり、これはかなり気の遠くなる水準です。そこで気になるのが親会社の存在で、実は同社の株は大同特殊鋼及び大同興業が過半数を保有しており、このPBRならTOBに発展する可能性も無くはないような気もします。1Q決算での大幅上方修正に対して増配がショボい幅に留まっているのも、もしかしたらTOBを見据えて株価を上げたくなかったから?というのは邪推でしょうか。フジオーゼックスの株式時価総額は80億円でしかなく、TOBをしようと思えばおそらく容易に可能です。また同社は現預金を60億円も保有しているので、TOBはほとんどタダ買いに近いようなことになります。

 まあTOBの期待はともかくとしても、現業績と増配余地だけで十分に魅力的な銘柄だと思います。決算チェック時点でピックアップできなかったのは大幅上方修正の影響で利益進捗率が24.7%と低めの数字に見えてしまったからであり、実際は期待大。買い煽りのような言い方になりますが、以前紹介したBIG4銘柄(日本食品化工・大倉工業・中国塗料・カノークス)と同等以上に期待できるのではぐらいに思っています。

 

 

 

フジオーゼックス 6か月チャート

1Q超絶決算で株価ストップ高も、その後上がっていないのもありがたく感じる