いつ夜が明けたか全く分からない。
私の母、夫の母が起きたので、
朝が来たのか?と認識した。
私はずっと夫の遺体に寄り添っていた。
手を握ったり顔をなでたり、
ここに夫の遺体が来てから
ずっとしていたので、
時間の感覚が全然無かった。
夫の妹と父親が来て、
食べ物を持ってきた。
おにぎりとかパンとかそんな物だけど、
私は何も食べる気はしない。
前日夫が危篤になってから
何も食べていないので24時間以上
食べていないことに気づいた。
周りからは「りんちゃんが食べなくて
倒れたらダメだよ、これからもっと
大変なんだから」と言われ、
食欲は無いけど、小さいアンパンを
口にした。
夫が死んじゃって絶望しかないのに、
アンパンを食べて、
私こんな状況なのに食べてるし、
甘いと言う味を感じた事が
逆に辛くなって涙が止まらなくなった。
本当に本当に辛かった。