8月7日<現実>
8月7日(月曜日)
天候*快晴
本当に厳しい二日酔いに、ここ最近の真夏の日差しは
厳しすぎます。
暑さと忙しさに白目になりながらも、
「仕事が終われば『癒し』が待っている」と
心に念じ続け、ようやく終業。
時計の針は午後6時50分。
秋葉原という名の桃源郷へ向かうべく、
そそくさと会社を出ました。
するとそこへ、
僕の夜の仕事(デザイン関連)で大変お世話になっている
方から電話が。
「ちょっと相談したいことがあるんだけど、リン君何時ごろ
中野(僕の住む街)に戻れるの?」
なんだかただごとじゃない雰囲気を感じたので、
というか、「相談がある」時は「仕事がある」ということが
多いので、
「あー、たぶん8時ちょいには戻れるかと思いますが」
と答えると、
「じゃあ中野駅前で待ってるよ」(プツ)
・・・・ええーーーーー・・・・・・・・・
あんまりじゃないですか。
こっちは初メイド喫茶ということで、心の準備はもちろん、
今月初めてお風呂に入り(嘘)、会社でiPodを充電していた(本当)というのに。
「業界人ってやつはよお!」と憤慨すると同時に、
「先取り日記に反してしまう!」という怖れがふつふつと。
そして僕は、禁断の決意を固めてしまいました。
中野駅、午後8時10分。
電話の主K氏と落ち合う。
K「ごめんね急に呼んじゃって」
麟「いえいえ、全然かまいませんよ」
K「じゃあ、どっか入ろうか?
中途半端な時間だから、飲み屋とかがいいかなあ?」
麟「・・・Kさん」
K「ん?」
麟「メイド喫茶でいいすか?」
K「え?」
麟「メイド喫茶でお話ししたいんですけど」
K「え、いや、・・・・・・・・・・・・・なんで?」
麟「なんでっていうか、僕今日、
メイド喫茶に行くことになってるんで」
K「・・・・・・あ、そう・・・・・・」
ここで皆さんに知っておいていただきたいのですが、
僕が泣きながら書いているこのブログの存在を、
僕の知人はまったく知りません。
如月麟こと僕の、
このブログは、第二の故郷(コミューン)としての場ですから、
知人なんぞに踏み荒らして欲しくないものですから。
というわけで、すでに引いているK氏とともに中野ブロードウェイという、
わかりやすく言うと魔の巣窟みたいな四階建てのビルにある
メイド喫茶(正確にはコスプレ喫茶)「T」へ。
電車の中で中野のメイド喫茶について調べててよかった。
スムーズに見つけられました。
なんだろ。
お店の外観を簡単に説明すると、
「ダメ奥様、ガーデニング大失敗」といった感じでしょうか。
作り物のツタがからまる木の柵みたいなのがいっぱいある。
なんかもう、すでに負け犬ムードが漂っています。
しかも、ビルの中なのに、オープンカフェスタイル。
もっと言うと「中丸見え」。
プレハブの海の家だってもうちょっと凝った作り。
時間が時間のせいか、客が一人もいない。
客がいないせいか、メイドの姿も見えない。
K氏の顔に、
「こんなところに来たかったのかい麟くん!」
という文字が見えます。
しかしここまできたら後には引けません。
「まあ任せておいてくださいよ」という顔で入店。
木の柵の内側に入り、レジ横に置いてあった『呼び鈴(!!)』を
押すと、
キッチンからボーイの格好をした男(中年)が現れて、
「やべっ」という顔をして引っ込みました。
そのすぐあと、待ちに待ったメイドが登場。
引いていたK氏も、生メイドを目の当たりにして
いくぶん戻ってきてくれました。
ふふん、やっぱりね。
店の外観なんかに惑わされちゃいけないですね。
「メイド」よりも「家政婦」という言い方が似合いそうなところに
目をつぶれば、立派なメイドですよ(意味不明)。
そのメイドさんが、僕らに言った第一声。
「いらっしゃいませ」
ええええーーーーーーーーーーー!!!!
『ご主人様』じゃねえの!?
あわよくば、「ご主人たま」と呼ばれようと思っていたのに、
なんだよ「いらっしゃいませ」って!
その後も、「開いているお席にどうぞー」とか、
「ご注文は?」などといった、ごく普通の喫茶店と同じ対応。
しかも、(まあ行った時間が悪かったのだけれど)最初の注文も
していないのに「ラストオーダーになっちゃうんですけどー」とのこと。
僕はアイスコーヒー、K氏は何を思ったのかホットケーキセット。
メイドさんは、注文を運んできたらすぐに中に引っ込みました。
代わりにボーイさんがずっとそばにいてくれました。
それからの約40分、
「こんなに打ち合わせに適した店はある意味ないな」と思えるほど、
K氏とは熱の入ったやりとりができました。
おまけにK氏とは、変な絆が生まれた感じ。
女性を口説くときにしかしない、夢の話とかしちゃったし。
初のメイド喫茶(風の喫茶店)体験を終えた後、
K氏いきつけの飲み屋で僕が全く酔えなかったのは言うまでもありません。
このリベンジは、必ず8月中に秋葉原で!
*そんな店なのに、写真撮影厳禁の規則が徹底されていて、
(だからボーイさんがずっといたのね)
何度か試みようとしたのですが、写真が全く撮れませんでした。
次回はどうにかして撮ってきます(また行くの?)。